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「現状分析と対抗戦略」討論欄

土井たか子の変身、社民党はどこに行く。

2004/05/02 寄らば大樹の陰 50代 苦闘するフリーター

 些か旧聞であるが社民党の土井たか子が、27日のTBS番組で改憲論に一定の理解を示し「憲法を不磨の大典として称して改正を望まないわけではない」と言い放ち、更に「憲法を尊重して生かして行く努力の中で、まだ足りない、もつと進んだ中身にしようと。そういう改正には賛成だ」とも言ったらしい。
 もう唖然である、これまでの護憲憲法学者・土井たか子、「ダメなものはダメ」の怒れる社民党の土井たか子はどこに行ったのだろう。
 この発言は自民党や民主党の積極的改憲勢力の言う事とまったく変わりはないし、党内の改憲勢力、民主党合併派と同じになってしまった。
 土井さんは自分自身でかつてにそれらに引導を渡してしまったのだ。
 昨年の選挙で「まさかの敗北」を喫し、党首を降ろされたショックがこんな事を言わせるのだろうか?
 これではイラクで人質となった今井さん郡山さん、そして高遠さんの発言の方がよっぽどしっかりしているし、この国のことをより理解していると言わざるを得ない。
 社民党がこれを言ってしまったら、全てお終いなのだ、もう護憲なんて成立しない、今後来るのは改憲への雪崩現象、軍事大国化へのまっしぐらな道だけである。
 そう言えば、なぜかアメリカに行ってまで「今の憲法で国は守れない」と小泉後継者を宣言した安倍晋三は、もうちゃっかりこの土井たか子発言を利用している。
 土井たか子と石原慎太郎の区別はなくなったのだ。
 土井さんは今後、これまで「護憲」で曲がりなりにも社民党の存在を認め、支持して来た無垢の人々に、どう弁明すると言うのだろうか。

 確かに土井たか子はこれまで、第一の改憲派である小沢一郎と度々デートを重ねて来たし、子供の出来ない皇太子に気を使って、「女性天皇制」すら擁護し認める発言を行って来た。
 きつい表現になるが、彼女は本当は単なる平凡な年老いた女性政治家、危機の時代には易々国家主義者に転向してしまう弱さを内蔵した、市川房枝的な純日本的女性政治家なのかもしれない。
 しかしメッキが剥がれるということは怖いものだ、惨めというしかなくなる、「年金」が争点化しなくなった次の参議院選では早々と改憲論議がテーマとなるかも知れない。
 「改憲マニファスト」なるものが堂々と街頭を賑わすかもしれない。
 さて次は日本共産党さんが問われる番である、正念場だよ共産党さん、どうしますか?
 もう「綱領改訂」どころではなくなってきた。