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「現状分析と対抗戦略」討論欄

圧倒的な反動化の時代に

2004/07/19 千坂史郎 50代

 参院選で小泉自公政権は敗北したにもかかわらず、政治的責任をとろうとしない。共産党の幹部の責任を要求する声が多いが、こちらも同じである。
 一概に敗北というが、沖縄選挙区での革新を標榜する勢力の統一した闘争と、その成果には目を見張るものがある。
 広島市長選といい、沖縄参院選といい、実に効果的な闘いかたをしている。惜しむらくは、それらをもとに効果的な政治戦略を構想しているような日本共産党全体の活気が見えてこないことだ。

 私は、京都市長選と東京都知事選、大阪府知事選などの自治体選挙の様相を見ていて、善意の共産党員は多いけれど、前向きに創造的な闘争を工夫する共産党員は多いのだろうか、と疑問に想った。
 そして、末端の悩む党員や知識人党員に、どれだけ展望を執行部は与える力量をもっているのだろうか、とも想っている。

 いやいや、無名の全国の志ある党員がいる限り、まだ安易に失望してはいけない。私は党員ではないし、党員の言動に疑問をもつことも多いのだが、この国の平和と未来を展望するうえで、日本共産党と党内外の多くの平和を志向する変革主体の共同した取り組みで、憲法改悪にまっしぐらに走る政権の野望を封じ込める闘いに、これからの応援していきたい。

 共産党は問題を多くはらむ。けれど、共産党を包囲する政治的危機こそ、私たちが目を向ける主方向であることに、しっかりと凝視したいものである。