1945年12月24日、厚木基地に若きユダヤ系アメリカ女性がプロペラ機 から降り立った。その名はべアテ・シロタ・ゴートン22歳、連合軍総司令部GHQ 民間人要員の一人として来日した。彼女は5歳から15歳まで東京で過ごしているの で、再来日だった。彼女は日本国憲法草案の人権条項作成にたずさわり、男女平等な ど女性の権利を明記することに尽力されました。現代女性の恩人と言える人です 彼 女を主人公にした、青年劇場の〔真珠の首飾り〕と言う劇を見てきました。上演の実 行委員は共産党の人がされてました。
GHQは、日本国憲法のモデル案を作っただけでなく、治安維持法の撤廃や婦人の 参政権授与・労働組合組織化の奨励・児童労働の廃止や国家神道の廃止・財閥解体・ 農地改革(農地の小作人への分配)等数多くの日本民主化を行った。いわば今日の日 本の基礎を作ってくれたわけです。当時のアメリカは国務省を中心として民主的雰囲 気が充満し、多くのGHQ要員が、本気で日本民主化に取り組んでくれました。この ことは、日本がアジアの諸国を占領した実態とは決定的に違っていたのです。
しかし、日本共産党の綱領は反帝・反独占・反アメリカ帝国主義一辺倒でGHQ
(実質アメリカ)の対日民主化の恩恵と言う点には全くと言ってもいいほど触れない
で、米軍基地の問題などマイナス面ばかり強調しています。確かに基地の問題は存在
し、特に沖縄では基地の比重が大変大きいのは事実です。だからといって、戦後アメ
リカがはたした対日民主化の恩恵を全く無視するのはいかがなものでしょう?
たしか、日本の女性の平均寿命は、20年位世界一だったと思います。もしGHQ
(実質アメリカ)の対日民主化がなければ、とても今日の日本はなかったでしょう。
私は、共産党に何年も前からアメリカのプラス面とマイナス面の両方を公正にみて くださいと、訴えてきましたが、全く相手にされず、この前の綱領改正でも反帝・反 独占・反アメリカ帝国主義一辺倒の綱領が採択されました。その一方で、日本の民主 化に大きく貢献した、GHQの民生局のスタッフだった一女性を主人公にした〔真珠 の首飾り〕の上演に協力している共産党?ちょっとおかしいんじゃないでしょうか? 自ら綱領が破綻していることを事実上認めたようなものです