選挙戦最中ですね。がんばりましょう。
こういう意見交流ができる場をずっと欲していました。
学生分野ばかりで活動している20代も終わる者ですが、学生分野について意見を述べます。ここには先輩方が多いようですが、是非、先輩方や学生党員のみなさんと、意見交流やご教示を頂きたいと思います。
僕の意見はもちろん僕の経験したり見聞きした事(狭い範囲だけみてるのは自覚してます)だけから考えています。
1、学生分野での苦戦・後退
承知の通り、青年・学生分野は「広大な空白」を埋めることなく推移しています。今はいわゆる「後継者問題」として、重視されているかのようですが、この問題での取り組みの実態は、残念ながら重視されているようには見えず、進んでいません。ここ数年の入党者は、党員子弟が多いのではないでしょうか。つまり新たな層へのアプローチが成功せず、ともかくも親が党員の子弟を迎え入れ、組織を最低限維持するという、末期的な状況になっています。
学園の主要な活動である学生自治会の活動も、維持するのが精一杯ではないでしょうか。あるいは学生自治会が活動しているだけまともかもしれません。休止状態の自治会も多いと思われます。党員が中心的に参加してきた自治会活動は、学生党員の減少とともに、衰退しているのが実態でしょう。
・最近の学生党員像
これは学園によっても人によっても様々でしょうが、あえて述べます。
1、学習の決定的な不足。2、政治意識の立ち後れ。
1については、独習指定文献の簡略化などの影響でしょうか、世間並みに、いわゆる「マルクス離れ」(科学的社会主義理論の学習不足)が顕著です。ソ連東欧の崩壊などの時期に入党した私の時期は、情勢を反映して、学習が盛んに行なわれました。それが過ぎた今、学習が実態として「軽いもの」になっています。
学生特有の知的好奇心をもって、理論をふかく、また実践をしながら学ぶことは、欠かせないことのはずです。それはきっと、社会に出てから、党員として活動するうえでも、将来の党を支えるうえでも、大切だと思います。工夫して、理論を学ぶ活動の強化をしなければならないと思います。学習の強化は、党中央の盛んに指摘するところですが(雑誌「経済」の不破連載は、古典学習に目を向けさせるよい機会だと思います)、問題は中間機関で実行できない点だと思います(すみませんが、「さざ波」でのすべての討論を見ていないのです。中間機関(県、地区)の問題については何か議論されていますか)。
学問としてもマルクス(主義、科学的社会主義)は成り立っているのですから、知的関心に訴えられるはずですし、実践的にも関心を持たれるはずです。工夫して強化すべきです(機会があればこの問題で別に述べます)。
2については、要するに、大衆の先進層を獲得できないことからきています。党と無関係に、さまざまなボランティアなど社会的活動に積極的に参加する学生は少なくありませんし、彼ら彼女らはパワフルです。しかし、こうした学生層の動向、意識をよく掴み、社会変革の事業への参加を促すために必要な、こちら側がすべき分析と戦略、つまり「構え」がありません。したがって、それを考慮した学生分野の方針がありません。結果的に、彼らは民青の「かみ合わない」活動に魅力を感じることなく、それぞれの社会的活動に参加しているのです。ある意味で、学生層の先進的部分を代表するのは、民青ではなく、自発的に社会活動に参加している学生達ではないか、とさえ実感することがあります。
民青は大衆団体です。民青が選挙で党への支持を訴え、党に投票することは、確かに客観的に社会進歩に寄与するものと考えます。しかし、それが民青の魅力の中心ではありえません。魅力なのは、大衆団体として社会進歩に寄与する姿です。また、社会をみる目を養うために学べることです。こうした点が、今の先進的学生の心に訴えるものになっていないのです。また問題なのは、そうした先進的学生の活動に、さまざまな社会問題に無関心な学生党員も少なくないことです。党や民青の打ち出す課題だけしていれば、社会の先進的な活動の先頭に立っているとは言えない状況を理解していません。幅広く様々な形態で先進的学生は自発的に社会参加をしているのです。
悪循環です。学生分野の後退で、まず党員子弟の割合が多くなりました。人それぞれですが、今まで党と無関係だった人は、入党する際に「何となく入った」ということは、まずありません。でも、党員子弟の場合、ずっと党を身近に感じてきただけに、それがありえます。怒られるかもしれませんが、必ずしも、自発的意識、社会に対する強い問題意識のもとで入党したわけでないことが多くみられます(もちろん、がんばる党員が党員子弟の場合もあります。入党する動機は人それぞれでいいです。とはいえ、初心が「何となく入った」では、党の諸決定でいうところの「党員の初心に信頼して」なんて言葉は学生分野では「?」です)。進歩的学生を迎え入れることができず、また客観的諸条件から学生組織の後退が引き起こされ、党組織の「構成」が変化し、進歩的学生と必ずしも社会的関心の高くない学生党員との距離が拡がり、それがまた組織の後退を引き起こし、さらにまた進歩的学生と学生党員との距離が拡がる。こういう悪循環です。
ただ、これは本質的な問題ではありません。
問題なのは、学生分野での実状に見合った方針の確立が成されていない点にあります。学生の自発的な社会参加が少なくないのに、そういう学生に魅力を感じてもらえない民青(したがって党青学対)の方針の問題、つきつめれば、今の学生をどうとらえるのか、という基本的問題を、衰退した現状をリアルに見ながら考えていくことが必要です。
2、もう一度、根幹からの議論を
私には今のところ、対策めいたことは見つかりません。ただ、党の学生分野の方針が行き詰まりを見せているのは、確実だと思います。実際に学生党組織の維持・拡大は、行き詰まっています。民青が景気のいいことを言っているのは、実態として高校生分野での拡大が主だからでしょう。そこから突破していくのも戦略としてありえるかもしれません。ただ高校と大学とではまったく活動内容が違います。また、社会に目を向け始め、生き方を考え始める学生分野でこそ前進しなくては、本当の問題の解決には至らないと思います。
党が早急に行なうべきは、青年問題での全国活動者会議をもう一度開くための準備を進めることです。また、進んだ経験を上から降りてくる無味乾燥で役立たない「経験文書」などにせず、実際にその人たちと交流できる場を頻繁に設けるべきです。上が総括するのは必要ですが、その前提として、現場の支部の声、意見を「すべて」の学生組織から聞いて、状況を何らかの形で明らかにすべきです(多くないのだから)。議論は、一部に留めずに、広範な学生党員を含めて行なうことが必要です。
いずれにせよ、今の学生をどうとらえるか、という問題に取り組まなければ、始まりません。そこから、党、民青での方針をつくりあげる事が急務だと思います。
中身の薄い「意見」ですが、機会があればもっと突っ込んだものを書きたいと思いま す。