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党員用討論欄

私の「平和共同候補」に関する投稿に対するとんび様のご意見へのご返事

2006/05/28 シンタロー 50代 元公務員

 とんび様からご意見をいただいたことにお答えいたします。
 ご質問の趣旨が「平和共同候補」運動の呼びかけ人に党の国会議員候補だった方や、共産党の影響力の強い運動を担ってこられた方々が名を連ねていることにたいして、私がどのように思っているのかということであるとご想像いたしますので、その方向に沿ってお答えいたします。
 まず、お恥ずかしい話ですが、赤旗の評論のみを見て拙文を投稿いたしましたので、この運動にそのような範疇の人たちがいらっしゃることは知らなかったことを素直に告白しておきます。
 さて、そのような方々が「平和共同候補」の呼びかけ人に名を連ねていることに対する私の考えですが、その方が非党員ならば市民としての自由な意見表明の範疇の行為でありましょうから問題はないと思います。
 しかし、その方が党員の場合は規律違反となるでしょう。というのも党の24回大会決議には来たる参議院選挙において他党派と連携して護憲のための共同の候補者を擁立することを決めた箇所はありません。
 「9条の会」の発展といわゆる民主団体との連携を強めることとにより、政治的立場、思想、信条の違いを超えた広い国民的共同の前進をはかることが憲法擁護のたたかいに対する共産党のスタンスであることを強調する箇所があるのみであります。
 そこには国会において9条改悪のための改憲発議を食い止めるための戦略はないように思います。
 しかし、これが党の決定である限り、党員であればこの方針の下で行動することが形式論理的には正しいことであります。
 ましてや、党外の市民運動に合流して党の方針に反するような行為をすることは形式論理的には許されないでしょう。党の方針がいかに納得のいかないものであろうと党の決定には従い、政治的な実践においてその真理性を検証することが原則であります。
 だが、私個人の気持ちとしてはこの方々の行為にたいし、ある意味の共感を持つことを禁じえることができません。
 それは、最近の党中央の閉鎖的・官僚的体質が私のような一党員レベルのものでも強く感じられるものとなっていることは否定できない事実だからです。
 私はかって細川政権の頃に小選挙区制度が導入されたことに対し、これが党綱領でいう議会の多数を獲得することをとおしての社会変革の道(多数者革命と人民的議会主義)を閉ざし、綱領的展望自体が閉ざされてしまうのではないかとの意見書を党中央に投稿したことがありました。
 そのときには「国民多数派とさらに結びつくことをとおして小選挙区制度の壁を破り議会でも多数派になりえるのです。」いう趣旨の党中央からのじきじきの返事をもらいましたが、これにより勇気を与えられたことを覚えています。
 さらには県委員会より、県委員の同士が中央からの回答書持参で私の家まで来てくださり、口頭での説明までしていただいたことはある意味で感激的でした。
 この当時は党員一人一人の疑問や意見・もろもろの見解を尊重して、その一つ一つに誠実に対応していこうという姿勢が党中央にはありました。そして私がその証人であります。
 しかし、最近の党中央の対応は明らかに様変わりをしています。所属機関と実名を明らかにしたうえで、「平和共同候補」運動に関してこのサイトに投稿したことと同趣旨の意見書を党中央に投稿しましたが、これにたいしては「担当部署に伝えました。」というだけの通 り一遍のメールをもらったにすぎませんでした。
 これは今回のことだけではなく、最近数回にわたって党中央あてに投稿しておりますが、通り一遍のメールが帰ってくるのみであり、非常に冷たい官僚的な体質と、さらには一人一人の党員の意見などに耳を傾けていられないという閉鎖性をそのつど強く感ずるのみであります。
 思うに、すべての党員が対等な立場で自由に参加できる双方向の討議のための開かれた議論の場が党内で失われつつあり、これが党の組織を蝕みつつあることを強く感じざるをえません。
 私個人としてはこのような思いをいだいておりますので、「平和共同候補」の運動の賛同者や呼びかけ人に公然と名を連ねた党員のかたがたのその個人的な決断を、その方々個人の実存をかけた行為として賞賛こそすれ、批判する気は一遍もありません。 党員や支部が党中央の決定の実践に責任を負うことと、党内で開かれた民主的な双方向の討議の場が保証されることとは切っても切り離せない関係にあると思います。
 また、とんび様は自民―公明連立を裏で支える共産党の役割を指摘されておりますが、これは失礼ながらうがった見方でありこの考えには賛同できません。ご指摘になられた医療改悪法案強行採決後の共産党の審議参加についても、悪法の問題点を審議の場を通して徹底的に明らかにしながら廃案へと追い込んでいくことは議会での正当なたたかいの方法であります。
 それゆえ、このことがご指摘の自民-公明連立を支える共産党の政治的な役割を証明するものとは考えません。
 以上、とんび様のご意見・ご質問のご趣旨と噛み合っているかどうかわかりませんがご返事といたします。