タケルさんが編集部の方を批判されている点について気になる点があったので投稿します。
「さざ波通信」の編集部の方々がどんな予想をされようと自由です。しかし、不破政権論は具体的に政権を組む相手を名指しして、具体的な政権構想を提示したものでなく、自民党を含む与党が総選挙で敗北したときに、それに変わりうる政権の協議をする準備があるということを表明したものですよ。
このように言われているのですが、どう考えても少しも合点がいきません。そもそも「政権構想」という政治の重大問題について政党が方針をかかげるときに「具体的」でなくていいのでしょうか? 「わが党としてはこういう政権をつくるために努力します」というものが必要ではないでしょうか? お互いに具体的な政権の構想があってこそ、「協議」できるのだと思うのですが……。不破政権構想が、ただ「自民党を含む与党が総選挙で敗北したときに、それに変わりうる政権の協議をする準備があるということを表明したもの」だとしたら、そんな無責任なものはないと思います。
「さざ波通信」をきちんと読めばわかると思うのですが、自由党が与党になったから破綻だなどという議会的かけひきのレベルのお話をしているのではないはずです。自由党にせよ民主党にせよ、いずれも、現在支配層によって進められている新自由主義と帝国主義化の政策を「食い止める」政党ではなく、それを推進する政党だから、そのような政党との連合政権論は破綻していると編集部の方は主張しているのです。その意味で、タケルさんが編集部に対して行なっている批判は、少しも本質に触れたものではないと言えましょう。
編集部が述べているような本質論をさけて、「共闘の積み重ねの上に連合政権」「革命は議会制民主主義の枠内」(最新のタケルさんのご投稿)などと言うことは、タケルさんが、労働者・人民の運動による力よりもむしろ、議会的かけひきを重視されていることを証明するものだと考えます。改革も革命も議会の中に閉じ込めてしまう考え方は、マルクス主義の洗礼を受けた私にはついていけません。もっとも、私は党指導部自体が、同じような考え方で動き始めているのだと考えていますが。