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党員用討論欄

政権参加には革新三目標の厳守を

2000/4/11 澄空望、30代、会社員

 タケルさんの投稿を読みました。これまでの議論の結果として、私は不破政権論への対置として、表題の「連合政権には革新三目標の厳守を」を主張します。これが党員の大多数の声になるように希望しています。

支配層の基本戦略
 タケルさんの「さざ波」に対する批判は、情勢分析ではあるが、党として決定された情勢規定ではないということに尽きるようです。そう言われる限り間違いではありません。
 ということで、タケルさんには納得いただるでしょう。しかしそれを根拠に党の政策に対する批判が正当でないと言われるなら、いかなる批判も成り立ちえないこともはっきりしています。
 「さざ波」への批判がその程度のものでしかありえないなら、つまり、「党の決定ではない」でおしまいなら、これ以上の議論は無意味でしょう。「帝国主義」についての部分に至っては、タケルさんは何を読んで「批判」したのか、さっぱりわかりません。

綱領の統一戦線
 ここでもタケルさんの言うことは、以前の繰り返し、つまり「(要求と目標で一致する何らかの組織を)「階級的本質」を問題にして、統一戦線から排除することが科学的社会主義者の態度ではない」に尽きます。これはタケルさんの勝手な決め付けであって、「さざ波」も私も、「『階級的本質』を問題にして、統一戦線から排除すること」を主張していません。
 ただこれでは議論にならないので、綱領で確認しておきましょう。まず、統一戦線を言うのであれば、党の綱領で規定されているのは、ただ一つ、2つの敵の支配に反対する「民族民主統一戦線」です。しかも、この場合に「党と労働者階級の指導する民族民主統一戦線勢力が積極的に国会の議席をしめ・・・国会で安定した過半数をしめることができるならば・・・」とあるように、政権問題でも基本的には党と労働者階級の指導が前提となっています。
 ただし、「一定の条件があるならば、民主勢力がさしあたって一致できる目標の範囲でも、統一戦線政府をつくるためにたたかい、民族民主統一戦線政府の樹立を促進するために努力する」という規定もあります。この部分は、これまで革新三目標に基づく民主連合政府のことを指していました。今回の不破政権論のよりどころもここにあります(中央サイトの綱領を参照してください)。その場合に、「一定の条件」や「民主勢力」をどのように理解するのか、また一致できる目標の範囲の統一戦線政府と民族民主統一戦線政府の関係をどう理解するのか、そこらあたりが対立点になると思います。
 もしタケルさんのいうように民主党でも自民の一部でも連立政権の対象になるのであれば、なぜわざわざ「民主勢力」などと言うのでしょう? これは、やはり「2つの敵の支配に反対する」という意味の「民主勢力」であるはずです。そうであれば、民主党が本当に「2つの敵の支配に反対する」党派に変化した時点ではじめて、統一戦線政府を考えることができるのではないでしょうか?

民主党について

 その原動力は反動的でありたい政治家と、自民党政府に苦しめられているその支持者の間でにある矛盾です。彼らは今のところ野党第一党として、政府の批判票を集めなければなりません。そして我が党との間で少しずつ様々な共闘が形作られてきています。国会外でも年金問題などで全労連と連合が一定の共闘が図られました。
 ご不満であれば具体的にご指摘下さい。

 タケルさんはこのように前言を繰り返していますが、それに説得力がないことがおわかりにならないようです。こんな言い分が通用するなら、民主党だけじゃなくて、自由党とも、自民党・公明党も同じで、共産党はどんな反動政党とでも連立政権を組めることになるでしょう。
 私も同じ事を繰り返しておきます。タケルさんの言うように本当に「変わる」のであれば、変わってから連立政権でいいんじゃないですか? なぜ、変わりもしないのに連立政権なんでしょう? なぜ変わりもしないのに、首相指命選挙での民主党党首への投票を打診するのでしょう? 連立政権を組んだら、民主党が共産党に影響されて反安保の立場に移行するとでもいうのでしょうか?

当面の差し迫った任務

 この発言が私とあなた方の考えの違いを最も明確に示しています。
 当面する差し迫った任務は、革新三目標の実現です。引用しましょう。
(1)日米軍事同盟と手を切り、真に独立した非核・非同盟・中立の日本をめざす
(2)大資本中心、軍拡優先の政治を打破し、国民の命と暮らし、教育を守る政治を実現する
(3)軍国主義の全面復活・強化、日本型ファシズムの実現に反対し、議会の民主的運営と民主主義を確立する。
どちらが分かりやすいですか。

 これが当面の差し迫った任務であり目標であるなら、なぜ民主党と連立政権ができるのか、ますますわけがわかりません。

ここまでの総括
 党指導部の暫定政権論を肯定する論者としてのタケルさんを注目してきました。その議論の特徴は、党指導部の暫定政権論をこれまでの路線からの変化と捉えることができずにむしろ「統一戦線論」から反動政党との連合政権を正当化するところにあります。一方、投稿欄にはこれをはっきり変化と捉えて、その推進を望む声もあるようですが、これらの人々からのより具体的な発言を期待したいところです。
 私は党の「統一戦線論」が「人民戦線」戦術の流れを組み、反動政党との連合政権を正当化する弱点があることを前の投稿で指摘しました。ただそれの歯止めとして「革新三目標」などの設定があるとみていました。ちょうどタケルさん(そして党指導部)も、これを「当面の差し迫った任務」だと言ってるのですから、共産党が入る連立政権の際にはこの原則を譲らない立場であってほしいと思います。