他の件も大いにやりたいのですが、どうも時間がありません。あと1カ月で投票ですから、ここも覗くくらいしか出来なくなりそうです。編集部の皆さんも議論だけでなく、選挙活動にも大いに繰り広げて下さい。「不破政権論」の「破綻」に関して反論します。お返事は選挙後でも結構です。
総選挙がつくりだした結果が、民主連合政府をつくる条件はまだないが、自民党が衆議院でも多数を失い、野党が協力すれば野党政権が実現しうるという過渡的状況となる可能性がおおいにあります。このときにわが党が民主連合政権以外の政権構想ははなから視野にない、政権問題にははなからノータッチという態度をとることになれば、政治の改革をねがう国民の期待にこたえられないし、現実の政治に責任をおう政党の役割をはたせないということになります。そのときの対応として、自民党の政権たらい回しを許さず、暫定政権という政局打開の政権を実現するために、党として積極的に協議に参加する用意がある、このことも私たちは、総選挙にむけて国民に公然とあきらかにして、選挙戦をたたかいます。
これが一昨年の9月の3中総で暫定連合政権に対する態度を述べたものです。言われているところの「不破政権論」です。参院で自民党が大幅な過半数割れを起こし、衆参で社公合意以来20年ぶりの共闘関係が進む中で、政権に対してとる態度として極めて適切だと思います。そして、この態度は現時点でも同じでしょう。
しかし、私が期待していように(可能性は最初から低かったんですけど)、具体的な暫定野党連合政権構想を提示して選挙を闘う段階に達しなかったのです。党中央は、野党共闘を前進させながらよりまし政権実現の可能性を探ってきたのです。主体的に変化を求めてきたのです。
編集部の主張はこの点で全く無理解です。私が変化の可能性を相当しつこく述べてきたにも関わらず、
民主党の階級的・政治的本質、その基本政策、それが依拠している階層的基盤、それを指導している幹部連中の実績と本性、等々からして、そのような連立政権構想にいかなる現実的根拠もない
という最初から全く変わらない主張を繰り返しているのですから、編集部の考えは極めて固定的、形而上学的であると断定せざるを得ません。
では逆に伺いましょう。もしこの選挙で例えば、自民195、民主190、共産50、公明30、社民5、自由5、保守5という様な結果になったとします。単純な足し算にはならないとは思いますが、この時民主党が政権をとるためにどのような政策的妥協がされれば、民主党と「暫定」連立政権を組むことが可能ですか。あなた方の理論で言えば、「新保守主義と決別します」とでも表明すればいいということでしょうか。
私はこの場合の民共政権は、長期に政権を担当することは不適切だと思います。選挙政策での一致点はそもそも非常に幅の狭いものですから、選挙管理内閣になる可能性が高いです。そこで出来ることは極めて限られますが、少なくとも安保を進める政策を取らないことを前提に、一致している「財政再建の方向性を示し、公共事業の無駄を削る」ことくらいでしょう。しかしそれを拒否して少数与党に政権を委ねるというのがあなた方の考え方なのでしょうか。明確にお答え下さい。
ちなみに以前伺った2つの質問にもお答え下さい。
1)あなた方が民主党に支持母体階級であると考えておられる「都市上層」とはなんですか。
2)「階級的本質」を問題にして統一戦線から排除することは科学的社会主義者の態度として適切ですか。
よろしくお願いします。