不破委員長の報告
【政治の問題で矛盾が鋭くあるときには、そこにあらゆる力が集中して、そのことが経済を変える力にもなる瞬間ということがあるもので、今はまさに、そういう瞬間だ】
編集部の解釈
【下からの大衆運動の構築に力を割くよりも、選挙に集中すべきである、なぜなら、現在の情勢は、政治が焦点になっており、政治が変われば経済や雇用もすべて変わるからである】
私には上記2つが同じ意味とは思えません。
委員長の報告では、大衆運動の「構築」を否定しているわけじゃないし、選挙の結果で経済や雇用が「すべて」変わるなんて言ってません。あなた方の中に労働運動をやってる方もいらっしゃると思いますが、今春闘ではリストラ規制法の制定要求というのが大きな全国的課題でした。今の情勢の中で、雇用不安を解消し、中小企業の経営を建て直すことは労働運動の中でも中心課題です。まさに政治の側で解決を迫っていく問題じゃないですか。
どうもあなた方の解釈は現実に運動に参加している者の実感とはかけ離れています。
ただし大衆運動をどう育てていくかという点については、一般に要求が多様化していたり、個人主義が広がる中で困難が沢山あります。この点についてまだ党が明確な方針を持っていないのも事実です。だからと言って、党が大衆運動を軽視しているとは言えないでしょう。
編集部の皆さんは、高い見識と広範な知識と深い分析能力を持っていらっしゃるのだから「不破ソフト路線」だ「日和見主義」だと短絡的に批判するのではなく、もう少し熟慮した建設的な提言をされては如何でしょうか。それでこそ、このサイトの価値が高くなると思います。