他党と政策協定が組めない段階で、全ての選挙区に自党の候補を立てる努力をするのは、国民に責任を負う政党として基本的に正しいこだと思います。しかし、その時々の情勢やその選挙の仕組みに応じて、様々な方針があって然るべきでしょう。
現在の総選挙で考えると、わが党は「比例を中心」にして戦う方針を決めていますし、現有26議席のうち比例選出が24議席であり現実的にも比例で多くの議席を取りに行かなければなりません。ところで98年の参議院選挙で党が独自の候補を立てなかった高知と沖縄の比例での得票率を調べてみると、全国では96年の総選挙の13.0%から14.6%と伸びているのに、単独推薦の高知では22.1%から19.7%に落ちており、社会、社会大衆との共同推薦の沖縄に至っては`17.7%から12.5%と5%以上落ちているのです。ですから比例で少しでも議席を伸ばすには、小選挙区でも立候補した方が有利だと考えられます。
しかし吉井さんのおっしゃるように、藤波孝生の三重5区や中村喜四郎の茨木7区、佐藤孝行の北海道8区に限っては、一方的に共産党が候補を降ろすということも有りえない選択ではないと思います。そこだけは民主党なりの有力候補と「汚職の追放」に限って政策協定を結ぶというのはいいアイディアです。マスコミ受けもしそうですね。ただ汚職問題は今回の選挙の争点からは少しずれていますからね。やるなら無駄な公共事業大推進の中山正暉建設大臣の大阪四区がいいかも知れません。でもここは小選挙区で前回5万近い票を取っていますから、当選の可能性もわずかにありますからね。難しい問題です。