今回、議席が20へ減ったそうだが、本質的に「革命政党」である前衛党においては、それほど重要ではなく、いわゆる「大衆行動=議会外闘争」こそ、社会変革へのファクターとして中軸を占めてきてきたのではないのか?従来、労働者階級(ただし現段階では、この様なカテゴリーも希薄化している)が社会的剰余を生産している「生産過程」での階級的な闘争=労働運動こそが、主要な〈場〉として捉えられてきた。
しかし、最近あの柄谷行人氏によって、大胆にも『読書人』誌でのロングインタビューで提起された〈消費=生産協同組合〉による「アソシエーション」戦略は、「生産過程から流通過程」への闘争の〈場〉を移行し、(つまりPm+A -P- W的次元から、G-Wおよび
W-G的次元への視点の移行)資本制企業からの「労働と消費」の逃走と新たな「生産と消費」の〈場〉として〈消費=生産協同組合〉をトランスナショナリスティックに展開する事こそ、真の変革の展望を、大衆にも与える現実性を持っている。
つまり、社会民主主義的迎合でも旧来の硬直化・高齢化・物象化した「大衆運動」でもない、新たなオルタナティブ実践である。たとえ、局所的にせよこの様な「新たな変革実践」が実を結べば、資本主義的市場経済に風穴を開け、利子を生まない地域貨幣を交換手段にした対抗実践が具象化する。
これは、企業社会の賃金奴隷でしかない、物象サラリーマン群を解体し、新たなアソシエイトした諸個人をも産出させる契機にもなるわけで、是非とも「中高年活動家」の人たちにも又、従来杓子定規的に「トロツキスト」「観念論」「左翼主義」等のレッテルを貼り付けてきた党中央の「中高年官僚」にも真剣な検討と、理性的なディスカッションをおおいに期待したい。