いよいよ20世紀も最終盤を迎えている時に、世界中で吹き荒れるグローバリゼーションとrestructuringの嵐である。この日本でも、巨大企業社会の肥大化と凄まじい組織的・物象的暴力が、労働運動の、劇的な崩壊状況のなか進行し、個々人をさらに窮乏化・アトム化・アノミー化させている。
では、単に「労働者党」の矮小化した選挙対策のみで、はたして突破口は見つかるのだろうか? 否、実践的諸個人の、新たなる階級的で非市場的な試みだけが、答えを与えるのだろう。
具体的には、アソシエーションとしての、地域的かつ地球大的な、インタラティブな組織としての<生産協同組合>である。当然、これには消費協同組合・農産物協同組合・信用協同組合等の、地域貨幣を媒介項にした、非市場的・非物象的枠組みが要求される。構造的=産業循環的失業、つまり労働過程からの強力的放逐と社会的疎外を「超克」するためにも、いよいよ資本制企業からの決別が始まった。