七中総についてはいろいろといいたいことがあるのですが、ここでは規約改定案における「前衛政党」削除の問題について意見を述べたいと思います。
不破委員長は、「前衛」削除の理由として、この言葉は党と国民、あるいは党と他の団体の関係を、「指導する者」と「指導される者」との関係ととらえているかのように誤解されるから、と述べていました。
しかし、このような意見は、革命運動とは何か,党の役割とは何かという本質的な問題を全く見失った愚見というほかありません。
そもそも、革命は共産党だけでやるものではないのです。革命はあくまで大衆が自らの意志と力にもとづいて推し進めていくものであり、共産党は大衆が前進していく時のいわば「道案内人」の役割を果たすのです。
大衆の意志と力、要求に基づく運動を大きく育て、これを革命へと導いて行くことこそが共産党の果たすべき役割なのです。党は大衆としっかり結びつき適切に指導することによって、大衆運動の自然発生性・自然成長性を克服しなければならないのです。
「指導」とは、決して「自分の考えや方針を上から押し付けること」ではありません。「相手に適切に働きかけることにより、相手のあり方に何らかの好ましい変化をもたらすこと」なのです。
もちろん、適切な指導を行うにはそれなりの能力を要します。指導すべき側に能力がない場合、その「指導」は、自分の意見を押し付けるだけの極めて有害なものになってしまうでしょう。
現在の日本共産党はそうなのかもしれません。しかし、本来「前衛政党」であるべき「共産党」がそれにふさわしい指導能力を持っていないという不合理な矛盾を、「前衛政党」という規定を外す事により解消しようというのは愚の骨頂です。「前衛政党」の名に恥じない指導能力をつけるべく努力すればよいのです。
それにしても、規約前文の削除、「階級闘争」も「革命」もなくなるとは大変な驚きでした。来るべき綱領の全面改定が空恐ろしく感じられます。
ともかく私は今回の規約改定案には断固反対です。良心的な党員の皆さん、ともに徹底的にたたかいましょう。