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党員用討論欄

殺人未遂事件(2) 隠蔽、脅迫は組織犯罪

2001/3/6 しんさん(辛酸)

1966年から 1969年にかけて

 加害者「A」は刑事事件として裁かれ、懲役1年(執行猶予3年)の実刑判決がありました。加害者とその仲間(グル-プ)や地区党指導者は「Aが逮捕され実刑になったのは、○○たちが党の命令に反抗して警察に通報したからである」とデマを流しました。その上で「○○は組織に不満を持ち反抗する者」というレッテルを貼り、組織的に伝達、排除の方針を打ち出しました。(元県委員長「L」の報告)
 6月に退院後、支部(細胞)は党費や紙誌代の遅れは容赦なく取りたてるものの、支部会議の開催を教えません。会議に出席したいと申し出ても返事がありません。やむを得ず支部長に文書で要請しましたら、支部長「B」が電話で「会議に出て何を喋るのか。お前に同情している者は少数である。出席を断る!」と拒否し、事実上の排除をしました。
 1966年9月24日、地区副委員長「E」と地区委員「F」の地区党幹部が、私を排除した支部会議に出席し「Aの処分は党員の権利停止6カ月の除籍扱いにせよ。」と指導、「我々もAを援助しながら大衆運動の民主化を一層押し進める」「Aの階級的に、より高い人間像への援助と激励に終始した会議であった。」と総括させました。これは地区副委員長「E」の強い権限をもってなされたもので、「A」を将来党に帰すための布石であったことが、後日明らかになります。(支部会議の報告文書を保存)

脅迫は指導者の指示

 1967年末、私は新天地を求めて現住所へ移住しました。ところが、地元の地区委員会から派遣された青年党員「G」「H」が押し掛け「お前は事件のことを誰にも喋ってはいけない。もし喋ると除名処分にするぞ!」と脅迫しました。
 K地区委員会(委員長I)は「党員は○○の家に出入りしてはいけない」という通達を出しました。元県委員J氏に「G」が「Jさん。あなたは○○の家に行っただろう。あそこに行ったらいけないのだ」と咎めました。J氏が「何故いけないのか?」と反論すると「とにかく○○の所に行ったらいけないと上から言われているのだ」と理由を説明できなかったと言います。人の出入りが監視されていることはJ氏の例でも明らかです。私自身は隣接の町にいる知人を訪ねるために子供を連れて歩いていると後ろから「G」がバイクで尾行していることに気がつきました。
 「G」「H」「K」地区委員三人が再び押し掛けて「町会議員選挙事務所に立地条件が良いお前の家を使う。一部屋と電話を借りる。」と一方的な通告をしました。店舗と家族四人の部屋が六畳間二つの狭い家を選挙事務所にするという非常識です。更に重大なことは新天地で始めた営業が一カ月も出来なくなることです。死活問題だと断りました。私の家に出入りを禁じる通達を地区委員会が出しておきながら、家を貸せという難問を吹っかけてくることは、組織を挙げてのイジメであったと思います。
 「お前は党の命令をどうしても聞けないのか! お前はそれでも共産党員か! お前は事件のことをだれだれに喋っている。党として除名するぞ! オドリャ-! スドリャ-!」とヤクザばりの凄みを効かせて脅しました。それも夜8時ごろから明け方の4時ごろまで二晩も続きました。三人は代わる代わる私の耳元で罵声を浴びせました。このようなやり方は警察が悪人の取り調べの際に行うものです。「G」「H」は大企業労組委員長に暴力をはたらき警察と拘置所の中でも暴れて皮手錠をはめられた武勇伝?の持ち主です。(暴力体質について後述します)
 情け容赦ない彼らの脅迫に「また組織から殺される!」という恐怖から、深夜でしたが友人に救助を求めました。

 殺人未遂事件を隠蔽し、事件を正当化するために、県党と地区党は「○○が撲られても仕方がなかった」というスト-リ-を作り上げました。
 「怪我はたいしたことはなかった」「○○は党に反抗する者」「どこから流れてきたか分からない不審な者」「朝鮮人である」「女くせが悪い」「盲従者同士が殴り合いの喧嘩をした」「党の幹部を鉄棒で撲りうとした」だから「撲られても仕方がなかった」と殺人を肯定するような風評操作をしたことは事実です。
 これらは「申し送り的」に機関に伝えられたと2人の県委員長経験者「L」「N」が報告しています。スト-リ-のひとつひとつを検証すると、どんなに悪質で卑劣であるか。この中に公安情報が入っていることを指摘しておきます。
 そもそも事件発生直後から、県党も地区党も会議を開いて報告もしないし、討論もしていないという信じられない事実が明らかになっています。従って、県委員や地区委員の中で「噂で聞いたが、詳細は知らない」「事件のことは全然知らなかった」という人がいます。私が提出した意見書がどこかで握り潰されたことも明らかになりました。
 「あなたは何故私を排除しようとするのか?」と「K」(支部長、地区委員、町会議員)を追求したことがあります。彼は「わしが他県から転籍の手続きで党事務所に行ったら、西部地区委員長「M」から『あの地区に○○という怪しい人物がいるから十分注意せよ』と指示されているからだ」と胸を張りました。
 「怪しい=おかしい」という言葉は、共産党では「不審な者=スパイ」と同義語です。
 翌日、私は「M」西部地区委員長(県委員)と会い、彼に指示したことは事実であるか、どうか訊ねました。そう告げた途端、Mの顔面が蒼白になり、機械人形のように急に立ったり座ったりする奇妙な動作をしました。其れから[K]に指示したことを認めました。
 排除の指示が最高幹部から出ていることが、ここでも確認できました。