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党員用討論欄

嫌煙家同志の除籍に思う

2001/3/20 澄空、30代、会社員

 かつて除籍されかけた者として、嫌煙家同志のゆくえに注目してきました。最近の「JCPウォッチ!」の書込みをみたところでは、嫌煙家同志の考え方は、
1、自己の主張には自信をもっている
2、党内の行動としてはしくじった
3、場合によっては一兵卒としてやりなおす
 というところなのでしょうか。
 現在の党内で、反対派にどのような活路があるのか? それが根源的な問題だろうと考えています。
 かつてのイタリア共産党の左派の指導者イングラオ氏の『イタリア共産党を変えた男』(後房雄訳、日本経済評論社)によれば、かつてのイタリア共産党では、反対派であっても中央委員に選出され、賛成の立場からの補足意見としてという枕詞をつけながらも反対意見が言えたそうです。日本で新日和見主義事件が起こった頃、イタリア共産党も、同じように学生のラディカルな行動には反対の姿勢をもちましたが、学生党員は個別に運動に参加し、また指導部も運動の代表者と懇談をもったと書かれています(イングラオは、それについてイタリア共産党の特長として自慢しています!)。この違いこそが、その後の青年学生分野において両党に大きな違いをもたらしたんだろうと想像できます。日本共産党はいまなおそのツケを払っているばかりか、それを本気で精算しようというそぶりもみえません。
 「しんさん」同志の投稿にみられるようなことは極端だとしても、反対派・少数派の締めだし体質は、党に実在しています。私もかつて反対意見を述べ除籍手前までいきながら最終的に留まりましたが、党の支部を転籍する度に、党内の「申し送り」によって「ニセ左翼の影響を受けた危険分子」というレッテルがつきまといました。また、転籍の手続きも放置されつづけました。現在はなんとか「一兵卒」となって今に至っていますが。
 その過程を通じて実感したことは、日本共産党やいわゆる民主団体も日本におけるあらゆる組織(「会社」がその典型)の例にもれず、組織のピラミッド構造を脅かす存在には民主主義も人権も無視して容赦なく排除するということです。そのような組織の中で生きていくには、自己の信念をある程度まで妥協して「うまくやっていく」しかありません。そして、多くの人はその途上で自ら腐っていくのでしょう。
 そして現在、インターネットが普及し、個人による情報発信、個人の発言機会に大きな変動が訪れました。私はこれをチャンスとして発言していきますが、党がこの新たな技術を目の仇にするのは、これまでの体質からして当然でしょう。
 あらゆる革命がそうであるように、支配への「怖れ」を超える行動こそが変革の原動力となるものです。党指導部の処分が妥当かどうか、規約にてらしてインターネットで発言することが妥当かどうか、議論の別れるところでしょう。しかし、開かれた党を作る原動力は、実際に個人が発言する行為そのものであることは間違いありません。