★ 1996年5月3日付 「訴願状-補足」(要旨)
殺人未遂事件の背景と流れを究明しなければ,地方の党の単なる暴力事件に終わる。
①党員企業家グル-プの謀略があった。
②謀略機関の撹乱工作に県党は抗議しなかった。
③県党内には軍国主義的な暴力を肯定する風潮が満ちている。
④「50年問題」が払拭されていない。
これらの問題を調査すべきであると意見を述べました。これらは第一回の「意見書」と「訴願状」の中で述べてあることを示し、訴願委員会がこの問題に全く触れなかったことを指摘し、問題点をより詳細に記述しました。
① 1962年、加害者Aが、友好団体県連事務局長として「催しに参加する全員の写真を撮れ」と指示、最高級カメラと高感度フィルム10数本渡しました。私は参加者全員をくまなく撮影しました。枚数は相当なものになります。ところが、このカメラとフィルムが一度に紛失したと「A」が告げます。党か警察に紛失届をしたのか?と問うと「どうせ出てこないから、していない」と取り合おうとしませんでした。
その前後から、警備、公安諜報機関の執拗な撹乱工作が強まり、各友好団体の組織が破壊的に潰されました。県党が安易にこれらの問題を見過ごしたことは不審な問題です。「A」の行動を不審に思う党員が他にもいました。
② 1963年、私は労働組合結成の責任者として当局から解雇された直後、地区委員長「P」に呼び出されて、某市地区元委員長 「甲」を紹介されました。「P」と「甲」は「党活動-革命は、下からと上からやる場合がある。我々は上からやる。君はあまり顔を知られていないので、我々の仕事を手伝ってもらうことにした。敵を欺くにはまず味方から欺かねばならない。所属の組織(細胞)から皆に気付かれないよう、徐々に離れろ。」と指示しました。
そして、ソ連共産党編纂の「経済教科書」と「ソ連の労務管理」などの文献を読むように渡されました。企業の労務管理に関わる仕事でした。(詳細は省きます)
③1965年、私は公安調査官と手引人数人に取り囲まれて脅迫されました。なんとかして脱出して地区委員会事務所に駆け込み「今すぐ、現場で彼らを押さえて抗議してくれるよう」と訴えました。応対した地区常任委員「F」は「会議を開いて決めるから、そこで待て」と言って二階に上がったまま30分経過しても降りてきません。やむを得ず帰りましたが、その後の公安調査官の報復的な撹乱工作は執拗で過酷でした。(詳細は省きます)
④地区委員「D」が「お前との間に戦後処理がなされていない」と言い放ったことの背景に、県党の軍国主義的暴力体質が顕在している何よりの証拠であると指摘しました。
⑤訴願委員会が既に確認したように、県党には「50年問題」が払拭されていない事実があります。私は1962年の入党ですから「50年問題」との関わりは全くありません。
しかし、県党には「E」グル-プとか「平和センタ-」グル-プとか「50年問題」を顕著に引きずっている党員同志の反目がありました。私は「E」グル-プと思われる党員、特に加害者「A」、細胞長「B」から「センタ-グル-プのスパイ」「センタ-のスパイ」と中傷されていました。殺人未遂事件の背景に深く関わる問題です。
私の要求
1、加害者「A」の処分は、党の正式の会議にかけて集団で討議をし、結果報告を党各級機関で行うこと。
2、県党は、殺人未遂事件を総括し、今まで被害者に加えられていた差別、イジメ、排除の論理を党内から一掃すること。
3、○○(被害者)の名誉回復を速やかに行うこと。
4、50年問題から派生した暗部を隠蔽するのでなく、党の正式会議で積極的に集団討議すること。
※ 以上の要旨を訴願委員会に送りました。
★ 1996年5月12日 県常任委員会の報告
報告者 「L」県委員長
● ○○が提出した訴願状の内容を、県委員会と当事者が面談して検証したが、誰も否定したり否認する者は いなかった。今まで県党が検証した経過は次のとおりである。
1、「A」の暴力事件は「殺人未遂事件」であった。傷も重傷であった。
2、当時の地区常任委員と県常任委員しか、事件の内容は知らされなかった。所謂、「箝口令」が敷かれていた。一部の幹部が真相を握り潰していた。
3、暴力的人間や幹部の資質に欠ける人物が登用されていた。党員の品性が問われている。
4、党員は規約の前に全てが公正であるべきだ。しかし、当時の処置は公正でなかった。
5、重大な問題を集団的に検討しなかった。
6、5月18日の県常任委員会で総括する。
7、5月26日の「顧問会議」で総括を報告する。
※ 紋切り型の報告には、人間らしい血の通いが見られません。彼らとしても、事実関係は認めざるを得ません。しかし、もっと重大な問題を避けており、私の名誉回復についても黙殺しています。文字どおり、官僚的な報告でした。
★ 1996年6月5日 顧問会議の報告
「L」県委員長
○ 当時県委員長「T」=○○がそんなに重傷であったことは知らなかった。当時の県委員長として責任を感じている。
○ 当時地区委員長「P」=事件の処理は、地区副委員長と郡委員会責任者に任せていた。地区委員長たる仕事をしていなかった。当時、Qや某が中央委員会に通報したらしい。中央委員会から問合わせの電話があったようであるが、電話の主が確認できなかったりして、回答していない。地区委員会総会に、この事件の問題を諮ったかどうか分からない。
○ 当時地区副委員長「E」=○○が警察に一言も喋っていないことは確かである。党は「A」の言い分しか聞いていない。「A」からの情報のみ聞いていた。党の防衛が優先していた。地区委員長「P」には正確に報告していなかった。○○が瀕死の重傷で「脳圧」が上がり、生命も危ないということは医師から聞いていた。
○ 当時県常任委員「某1」=この会議で出された文書を帰りに回収するとはナンセンスである。権力は知っているのに党員には知らされていない。
○ 「E」=警察は知らない筈だ。
○ 当時県委員「某2」=事件があったことは知っていたが、こんな大事件であるとは知らなかった。大問題である。
○ 当時某市地区委員長「某3」=党で起こり得ないことが起こった。隠蔽されたことは大問題である。これから検証をして今後に活かしてほしい。
○ その他の出席者は発言しなかった。
以 上
※ 当時の最高指導者連中の「ウソ」「偽り」「責任逃れ」の発言が改めて明らかになりました。体育館で開催されたN大講演会で「今、○○が死んだらどうしようか」と言って「T」の身体が震えていた所を目撃している党員がいます。私が死亡したら警察の弾圧は必然でした。「T」のウソとトボケは許されません。
「警察は知らなかった筈」と臆面もなく発言した「E」は事件処理を陣頭指揮した人物です。加害者「A」が警察でいとも簡単にゲロ=自白していることは当然として、警察の真の狙いは共産党や民主団体の情報であることは常識です。「A」が情報と引き換えに罪を軽く して貰ったのではないかと考えて当然です。 「E」の稚拙な防衛策、その後の私を排除する ために「○○は党に反抗する者」という申し送りを組織に流した張本人です。党員を愚弄した発言を許すことができません。
牙を剥いた県委員会
県委員長「L」は顧問会議報告に次いで、県党の見解なるものを報告しました。それは、中央委員会訴願委員会の見解と真っ向から異なる県委員会の反撃でした。「L」の態度は取り調べ検事のような威圧的かつ傲慢な態度で私を糾弾しました。
① 「お前は中央委員会が意見書を採りあげたことをカサに着て、何回も中央に手紙を出している。非常に不愉快だ!」
② 「その中で共産党は天皇制軍国主義と同じだと書いている。そのような考えをしているお前の思想性と党員の資質が疑わしい。場合によっては党として(お前を処分)しなければならない。県委員会はお前に同情していたが、今は誰も同情する者はいない」
③ 「地元地区委員会「I」は、絶対にお前を差別したり排除の通達を出していない。わしも事件の内容を知らなかったのだ」
④ 「お前が意見書の中で指摘している「A」と「O」のことだが、党はその人物が党へどんな貢献をしたか、その貢献度で判断 している。『A』は党に郡事務所を提供してくれた。あの頃は、自動車の価値が高い時であったが選挙の際に貸してくれた。カンパも してくれる。『O』は九州の某県党史にも
記載されている立派な人物で高く評価されている。」
⑤ 「お前は、事件のことをを誰にも喋っていないと言うが、『O』『乙』『丙』などに喋っているではないか。ウソを言っても、わしにかかったら誰でも白状しているのだ!」 「事件の際に中央委員会に通報した者がいる。お前はそいつの名前を知っているはずだ。誰か名前を言え!」
⑥ 「お前は、共産党の悪口ばかり言うが、お前のそんな思想性と資質が問題なのだ!」
⑦ 「わしは、『』元県委員長の所に行って、党の財産を取り戻した実績がある。権力がなければできなかった。わしには権力がある。わしは権力者である!」
⑧ 「党として、お前の診断書を取っていない。某病院で取ることにした。」
⑨ 「お前は、民商事務局長『丁』を高く評価しているが、彼は『A』事件に深く関わっていた人物なのだ!」
※ 彼らの常套手段は「俺たちに楯突く奴は処分するぞ!」という脅しです。今までの記述の中で何回「処分するぞ」が出てくるでしょうか? 処分されても共産党に飯を食わせて貰っていませんから、彼らが時代錯誤の権力意識を振り回して脅迫してもナンセンスです。しかし、中央委員会と県委員会の間の大きな矛盾。県委員会の中での大きな矛盾は拡大するばかりです。この度の県委員長「L」の発言は、中央委員会に意見書として送りました。
中央委員会に意見書を出して数日後、「C」「Q」などから相次いで電話がかかりました。 「また意見書を出しているが、お前は死ぬまで共産党と喧嘩する気か!」「お前だけが正し いと思うな!お前はイエス・キリストか!オウムか!」「あんたもネバイのう」などの罵声を浴びせ掛けられました。
中央委員会に提出した意見書の内容がアッという間に党内に広がる事実が異常ですが、 「組織を使って、排除の倫理が申し送りされる」イジメの再来かと身構えます。
次回は 「調査打ち切り」の怪