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党員用討論欄

待子さんへ

2001/5/20 革命 命、40代、会社員

 革命とは、被支配者が何らかの手段で支配層を倒し、非支配層の政治的、経済的要求を満たす政治構造を作り上げていくことではないでしょうか。一般的に、民主主義がない、あるいは未成熟などの場合は、実力行使になっていくでしょうが、なにもいつの時代もそうではなくて、選挙での国会の力関係を変えていくことも、先進資本主義国では当然のことといえるでしょう。
 ソ連・東欧諸国の一見社会主義が崩壊したのは、それなりの理由があるからです。ソ連は、確かに、ロシア革命での労働者や農民の蜂起や大衆行動などがありました。一定の段階までは困難を乗り越えつつ、世界的にも有数の国家として成立しました。しかし、レーニン亡き後、トロツキーを追い出してスターリンが実権を握ってから、おかしくなり、ユーゴスラビア以外は、ソ連のナチスに対する勝利で、バルト3国ともども、上からの押し付けでのにせ社会主義の政権が作られました。自由選挙であったら、当時の東欧は共産党政権はできなかったといわれていますし、イタリアやフランスでも、選挙でかなりな支持を集めましたが、それはナチスをファシストを打倒し、民族自決の新たな民主共和制の進路を示したからでしょう。
 中国も王朝が倒れるときは、決まって被支配階級の農民を中心とした内乱が起き、それに基づいての王朝交代で、とその繰りかえしの中での、孫文らによっての革命が置きました。新たな王朝のブレーンの中には、今までの研究では、マルクス主義に通じる理論家もいたということですから、中国は大きく人材も豊富です。しかし、中華人民共和国が倒れないのは、ベトナムなども同様ですが、下からの力で自分たちの政権を作ったからです。誤りや見通し違いなどもありますが、その国の歴史と民族性などを見て、冷静に眺めていくことが大事かと思います。
 さて、小泉政権ですが、私は革命政権とは見ていません。確かに、斬新な政策と閣僚人事でした。しかし、所信表明を呼んでみても、公共事業の見直しもないし、国民にも更なる痛みをというような内容で、大変なことです。日本共産党以外の野党が何を言うのもご自由ですが、小泉政権と改革のスピードを、中身もわからないようなスピードで押し通していくのなら、それこそ、小泉政権の、劇的な誕生を仕組んだかたがたの思うつぼでしょう。労働者などの勤労市民や農民などにとって、この大変な時代を乗り越えていく手段は、まず、小泉首相に託した民意を私たちのほうに向けていくことです。徹底的な政治宣伝と選挙戦の勝利です。当面の都議選と参院選で、この小泉政権の真の姿を見抜いてもらうことです。そんなことができるか。やってみましょう。議論ばかりではなく、小泉政権の政策を勉強し、日本共産党の政策も勉強し、そうして国民みんなに考えてもらうことです。支持率が高いというのは、失礼ながら前政権からの幻想ではないでしょうか。もっとも、前首相の森派の会長が小泉さんだったことを、皆さんはどれほどご存知でしょうか。森さんを支えていた<・・・(文字化け部分)・・・。
 それはいいとして、弱者、すなわち私たちは、どうするか。前述のように行動するしかないのです。私たち日本共産党は、宗教政党ではありませんから、何をもって宗教的部分といわれるのかは、よくわかりませんが、本音も建て前も全て、政策として国会での質問や集会、宣伝行動などで提起していますので、よく読んでいただきたいと思います。あなたの言われるとおり、一人一人が哲学を持って、世の中の見通しを持っていきましょう。少なくとも、日本共産党は、その哲学と政治的打開策を提示し、国民に新を問うべく闘っています。もちろん、すぐに大勝利なんておごった考えにたっていませんから時間はかかるでしょうが、野党共闘とも連動して政治戦を繰り広げているわけですが、マスコミは最近は少し大きく扱ってくれますが、決して好意的ではありません。反共攻撃もものすごいですね。だから、支持無し層というのが存在しています。積極的に働きかけています。
 衆参同時選挙、2回ありましたが、少なくとも大平政権のときは、人気の高いも何もなかったと記憶しています。
 もともと明治憲法下での自由党など、現在の自民党のご先祖さんは革新野党でした。それが、だんだんと政権に近づき、政党政治ということで政権を担う中で保守化し、敗戦後も占領政策上、生き残り、今にいたります。政権をとれば、手放したくないですから、保守化して右にハンドルを切りながら、チョコチョコと社会主義的な政策も、国民の不満不安をやりすごそうという思惑の下取り入れていきます。そのやり方が大変上手なのです。
 そこで、革新ですが、革新懇が何をしているのかわかりませんが、本来、体制の中でも、できる限り、国民の側に目線を向け、福祉や医療、教育など国民生活密着部分と、消費税や軍事費など、予算の面、外交の面など、国民本位になるように政策を実行していくことです。つまり、政治を自分たちの手で、担っていく部分を増やしていくことではないかと思います。イエス・キリストの言われたこととは、ちょっと違うと思います。革命にしても、革新にしても、日本語訳で、もっとぴったりとくるものもなかったのではないかと思いますが、いかがでしょうか。政治が地方から、革新自治体として、国民本位の政治が70年代以降を中心に行なわれてきましたが、残念ながら、今は、その対抗勢力のほうが強いということもあり、わからない部分もあると思います。
 革新にしても、革命にしても、私たちは直面したとき、推し進める勢力と押しとどめようとする勢力の言い分をよく見て、一人一人が判断して、団結すべきは団結すべきです。それぞれの革命などで名前の登場する人は、本来、一人一人の代表者に過ぎないと思うのです。
 戦前、スペインとフランスで、社会党と共産党の共闘を中心として人民戦線政府が作られました。両者ともうまくは発展しませんでしたが、後世に多大なる影響をもたらし、フランスでのミッテラン大統領の登場もあったのではないでしょうか。戦後、チリでも、人民戦線政府が選挙で勝利しました。アメリカ帝国主義とその手下につぶされましたが。日本でも、70年代以降、国民の4割が、革新自治体で生活し、その意味を学んでいってくれたのではないでしょうか。
 あなたへの答えにはなっていないでしょうが、おたがいによく考えあおうではありませんか。