私は小泉が自民党総裁になった時の状況を見て、これは自民党自身にも重大な影響をあたえる事になると思った。それは、日本の最大政党が、党首の公選という(府県に3票という代理投票制であるにしろ)事をはじめたことにある。
つまり、自民党員には総理大臣を自分で選べるという幻想をいだかせた。関係の無い無党派層にも、多くの自民党員(国民)から押された総理というイメージを抱かせている。このことは高い支持期待と無関係ではないと思う。
民主主義とは多数決もあるが、選挙権と被選挙権があると思う。
共産党は従来から、組織防衛という名のもとに規約にある被選挙権すらあいまにしてきた。立候補したくても支部で代議員になれなければ党会議には出席できない。党会議に出ていないといつ立候補できるのかすらわからない。党会議中に立候補を受付けると宣言してしまうのだから。一方、委員はその間の実績を検証されること無く、たいてい再任される。たとえ、その委員が傍若無人のふるまいをして、支部から総スカンを受けても、そんな事を検証はしない。支部に地区党会議へ地区委員を代議員にしてほしいと選出依頼がくるが、そんな時多くの場合、どんな活動をしてきたかわからない出身支部でない人をだしてくれと依頼する。一枚の経歴書を信用しろというのである。いまどきとても信じてはいけないものかもしれない。委員の選択にしても、上級の覚えの良いものを片たたきで支部より引き抜いて行く。だから、選考名簿などは内容の検討などはあまりあてにならない。(上級に行く人にもスパイと言われたり、反社会的な行為をする人がいるのを見ればわかる)
今までの共産党は、善良な党員ばかりで党は満ちているという前提ですべてが行われ、チェックすべきものがだれもいない状態で責任も問われなかった。選挙に失敗をしたからと地区委員長をやめた善人もいるが、失敗しても居座る悪人もいる。これからは、党員の中には、善人は多いが、スパイも、悪いことをする人もいるという前提で、せめて地区党大会は全党員に公開で、しかも、地区委員、府委員、中央役員の選挙は全党員の投票権を当然みとめるべきで、郵便投票も考えて実行したほうがよい。
党役員になる人のプライバシーはある程度公開される必要がある。
非公然党員という言葉があるが、ばれていないと思っているのは、本人だけで、じつは周りのはみんな知っているのかもしれない。
乱暴な言い方だと思うけれど、党内にスパイは必ずいるのだから。
これからは、このような一党員の権利を明確に実現保障できない政党は、青年に見向きもしてもらえないし、共産党だけではなく共産党意外の民主団体、他の政党でも衰退していくだろう。つまり青年に選択する権利のない組織は確実にソッポを向かれると思う。
今の自民党員には確実に自分が選んだ首相という自負が芽生えているのではないか。それが自民党を元気にさせている一因ではないだろうか。だからもっと重大に考えなければいけない。そんな事が共産党にできるだろうか。何度も言うが、でも、やらねば確実に衰退すると思う。