私は1966年、某地方党組織の幹部から頭部を鉄棒で狙い打ちされて生命危篤の重傷を負った者です。細胞(支部)長が立会人、他に二名の党員が傍観する中でです。
この事件の経緯は「さざ波通信」2001年3月3日から『殺人未遂事件』①~⑨と題して報告しています。
3月11日「さざ波通信」に寄せられた「化石」さんの投稿は共産党の体質を経験的に指摘されておられ参考になりました。
1997年になって中央委員会は「某県党はずっと正しい路線を歩んできた。事件は事業上のトラブルであって、党とは関係なかった」と通告してきました。それまでは「党であってはならないことが起こった」「党が組織的に隠蔽してきた」「党は加害者に寛容で被害者に過酷であった」「これらは組織犯罪である」と総括していた県委員会は、豹変した中央委員会の決定によって掌を返すような態度に変身しました。事件に関与したり、隠蔽工作にたった幹部や、口封じに来て暴力的に振る舞った党員など、誰一人として謝罪しないし、自己批判もしません。私が要求している名誉回復の措置をとろうとしません。
本人が意識不明で入院していることを幸いとして、最高幹部は事件を会議で報告せず、一部の幹部によって隠蔽工作(策謀)が計られました。その筋書きは ①中央委員会と県党に報告しない ②中央委員会からの調査を求める指示に答えない ③本人が撲られても仕方がなかった。という「偽証」をデッチあげ、下部組織に流す。 ④最高幹部は細胞(支部)会議に出向き、加害者を激励する内容の会議報告書を作成させる ⑤本人からの意見書は行方不明(握り潰す)にする ⑥幹部は事件を裁判にさせない、公表させないよう本人を説得、監視する。など実行しました。
これらは、他ならぬ中央委員会訴願委員会の調査で確認されていることです。当時の県党が綱領、規約に著しく反した行為をしたことです。それを「県党はずっと正しい路線を歩んできた。」という中央委員会の決定は、殺人をも肯定しかねない連中を鼓舞し確信を深めさせました。
党幹部の手によって事件の真相が歪曲され、中傷と悪意が込められた通達が下部組織に下ろされました。上級に忠実で何の疑念を持たない下級機関の専従党員や末端の党員が、30数年にわたって加えた攻撃(弾圧!)の一部を紹介します。
○ 絶対安静で入院をしている時、加害者の妻が看病している家族の制止を無視して入り込み、枕元で「いつまで寝ているのか。イライラする。早く起きんかい!」と床を踏みならし猛り狂いました。
事件直後、彼女は新婦人県本部長に抜擢されたばかりです。
○ 退院して一年後のこと。半病人の身体で就職も難しく、自営業によって生活を立てようと、民商を通じて公的資金の融資をようやくの思いで得ました。すると、事件の経緯を熟知している党員二人が来て「民商=党から借りてやったのだから、その金を貸せ」と融資金の三分の一を取り上げました。一人は返していません。
死人の衣を剥ぐような非情なことを党員がしたのです。
○ 事件を裁判にかけない、意見書の行方を追及しないことを説得に最高幹部が来ました。彼は板の床に正座(土下座?)して、「党の団結のために堪え(耐える)ノウ-」と懇願しました。
彼らが正義であるなら、我々にこんな醜態を見せることはありません。口封じのために打った芝居なら、こんなに党員を馬鹿した仕打ちはありません。
今、この地の党員は「昔のことを蒸し返すな」「そんな話は聞きたくない」と事実から目を背けています。彼らをこう言わしめるのは二度、三度と総括したことを覆した中央委員会と県党の不可解さに末端の党員が困惑していることに他ありません。
身内の犯罪を組織的に隠蔽する体質は、警察や外務省などの事例で明らかのように、巨大組織や官僚組織では避けられないのでしよう。日本共産党だけが清廉潔白と言えるのでしょうか?
川に落ちた犬を打つ。人を咬んだりする悪い犬は、川に落ちて一時無力になっても尚、容赦なく懲らしめるべきだ。悪人が失脚して無力になっても、その悪を暴き続けるべきだ。
魯迅「評論集」より
言うまでもなく、魯迅がペンを武器として当時の売国的な資本家、封建地主、知識階級を糾弾したものです。
私を迫害した幹部連中(ファミリ-)は、魯迅の思想を根底から歪曲して、あたかも自分たちの綱領のようにしてきたのではないでしょうか。こう考えると、県党がやってきたことの全体が見えてきて納得がいきます。
ここ久しく大国主義者、覇権主義者、事大主義者、官僚主義者、命令主義者などの文字が「アカハタ」紙から消えています。
果たして、これら党に弊害を及ぼす連中が払拭されたのでしょうか? 彼らは温存され、或いは組織内に潜伏してはいませんか?
先頃の参議院選挙で敗退した共産党は「党の体質改善も課題」と口にするようになりました。言葉づかいを優しくする、写真写りが良いか、どうかなど外面を気にすることよりも、国民が日本共産党に対して直感的に抱いている「なんとなく不安」「なんとなく怖い」の暗いイメ-ジを払拭するために何をなすべきか?
● 驚くべき知識を持ちながら、驚くべき貧しい人間関係しか持ち得ない日本共産党であることを、党指導者は肝に銘じて党体質改善のため腐心して貰いたいものです。