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党員用討論欄

最近の党と皇室問題

2001/12/29 KM生、40代、公務員

 先日の愛子誕生に際して、日本共産党も含む全会一致で国会の名で祝決議が挙げられたことは周知のとおりである。
 これに対し党中央に「多数の党員支持者から抗議が寄せられた」と、読売新聞や週刊新潮に報道された。無論これらの記事は単に噂を元にした根拠のないものではなく、党に確認した上での記事であろう。現に市田書記局長は、「少数だが党本部へ抗議が寄せられている」のを認めている(週刊新潮12月27日号)。また同誌は、「党国会議員団が決議にあたって字句修正を求めた経過」も公正に報道している。
 さて、党はこれまで「将来的には君主制を廃止するが、当面現行憲法下ではその範囲内での象徴天皇制は認める」として、天皇の政治利用には反対してきた。しかし、今回の国会という国権の最高機関が祝決議を挙げるのは「憲法違反」ではないのか。少なくとも「将来的君主制の廃止」を目指す党なら、字句修正などという姑息な手段でなく、反対すべきではないのか。
 最後に、市田氏の「反対意見は寄せられたがごく少数だった」という感覚について。大体党員や支持者が党に抗議するなどというのは、極めて稀なのである。今回も、例によって抗議の声は「しんぶん赤旗」には一切報道されなかった。たとえ少数であっても、党員支持者から抗議が直接寄せられたことを真剣に受止める感性すら党中央は喪失しているのか。国会決議後の常幹会議では「決議賛成は正しかった」と再確認したそうである。少なくとも結論だけ報じるのではなく、抗議の声も機関紙に報道した上で、党員支持者に納得がいくだけの「決議賛成」の論拠を示すべきではなかったのか。
 とまれ、党中央が下部党員支持者を「文句を言わずにひたすら党中央を信じて活動に励んでくれれば良い」としか見ていないことを、端的に示してくれた事件ではあった。