2月24日夜、日本テレビ系列で放映された「シベリア抑留者 山本幡男の生涯」を観た方は多いと思います。
島根県隠岐の島出身の幡男は、東京外語の学生時代、社会主義に共鳴して左翼運動に参加。特高の弾圧を受ける。その後、旧満州鉄道に就職し平和な家庭をつくっていた。第二次大戦で徴兵される。ロシア語の堪能な幡男は特務機関の要員として配属される。日本の全面降伏で将兵はシベリアに抑留される。今度はソ連軍の通訳として働く。しかし、仲間の「密告」で戦犯にされ牢獄に入れられ、そこで力つき死亡。ソ連崩壊後KGB(国家保安委員会)から出た資料によると幡男の罪状は「事実無根」であったと明記されている。
ソ連当局が幡男の無実を知っていたにも関わらず獄死させた事実は、独裁・全体主義の恐怖政治の実態を示したものです。三十数年前、私に加えられた「殺人未遂事件」に某県共産党がとった手法は、まさに幡男に加えられたものと酷似しています。というよりも「正に、そのもの」です。
巨大組織は、自己の不利益となるいかなる問題も隠蔽できることが可能であることを身をもって体験しました。理不尽な手法に抵抗する者には不名誉なレッテルを貼り排除しようとします。結局そんな組織に見限りつけて去る方が多いと思いますが・・・。
日本共産党の五十年問題が未だ払拭されていないことは事実であり、これが諸悪の根源であることも事実です。組織犯罪に自ら進んで手を貸した党員が「指導者の指示で動いたにすぎない」と何の反省もしないことは、中央集権的官僚組織に埋没し「個」を見失っているからではないでしょうか?
人権・人格を侵害され「人間回復」のために闘っている全国有志の皆さん。「さざ波通信」への投稿を期待します。