前に理論水準の低下について書きました。それは、党内での論争が封じられてきた結果でしょう。党中央、下部の各級機関の決定、公式見解に対して、異なった意見、反対意見や疑問を言う事が、あたかも悪い事であるかのように思われてきたのです。そして、そういう様々の意見を発表する場所、多くの党員に知らせていく手段が無かったのです。党中央も党内に論争が起きるのを封じてきました。その結果、党内に、あたかも、「私、方針を作る人」、「私、方針に従う人」という区分が生まれてきたのではないでしょうか。「決定された党の方針に反対する事は、悪い事なのだ。決定された方針に従っていればいいのだ。」という考えを、多くの一般党員が抱くようになったのではないでしょうか。
大事なのは、党機関の決定、公式見解に対する異なる意見、疑問、反対意見を表明する場所を確保する事です。多くの人に知らせる手段を保障する事なのです。
党の主人公は、ひとりひとりの党員です。党の方針を最終的に決定するのは、私たち、ひとりひとりの党員なのです。
私達、ひとりひとりの党員が党の運営に責任を持ち、党の主人公になっていく為には、自分自身の頭で物を考え、自分自身の頭で判断していかなければいけないのです。一部の幹部だけに、物事の判断、方針の決定を、決して委ねてはならないのです。
その為には、私達ひとりひとりの党員が、絶えず勉強していく必要があります。マルクス、エンゲルス、レーニン等の著作を読んだり、様々な立場の人の意見を聞いたり読んだりして、勉強していく必要があります。そうする事によって、党内の理論水準が上がっていくと思います。
党内民主主義を徹底させる事が、理論水準向上の鍵なのです。