5月5日のテレビ朝日系番組で、「万が一そういう(日本が武力攻撃を受ける)事態になったとき、どうするのか」との質問に対し、筆坂氏は、日本が直接、武力攻撃を受ける事態があれば「国民はみんな協力する」と述べたそうです。(党中央HPより)
この時期にこの発言は大変問題だと思います。
第一に、この間共産党は「外国から攻められる可能性はない」という論陣を張り、有事法制を批判しています。それはまったく正しい批判だと私は思いますが、にもかかわらず、ここで筆坂氏は、「攻められる可能性」という前提を受け入れて返答しています。いうまでもなくこれは22回党大会における自衛隊活用論が反映しているのですが、このような重大な譲歩・迎合をしてしまうと、批判の論理が鈍ることは避けられません。
第二に、攻められれば「国民はみんな協力する」と、いともナイーブに言うことは大変危険です。さまざまな対抗を宿している現実の社会が、いざ自衛のためとなったら突如、自然に団結するというのはまったく非科学的ですし、「では協力が順調に得られなかったらどうするのか」という問いを突きつけられたら、「有事法制が必要だ」と答えざるをえません。22回党大会への意見書でどなたかが言っておられましたが、恐ろしく幼稚な戦争観だと思います。
みなさんどう思われますか。