有事法制について、本当の目的はアメリカが起こす侵略戦争に協力するためだといわれています。実際、日本を侵略する国や勢力が現時点では想定できない、そういう情勢下で、有事法制が発動されるのは、海外に出た自衛隊が米軍と同一視され、攻撃される、又は攻撃が予測される事態が、最もありそうな事態です。
筆坂さんが、もし日本が侵略されたとき、強制されるまでもなく祖国防衛に立ち上がるだろう、ということを言ったことに対して、議論があるようですが、現時点では日本が侵略されることは想定しにくいにしても、情勢が変わればどうなるか、考察してみるのも無駄ではないのではないでしょうか。
私達の目標である、日米安保廃棄が達成される情勢になった場合はどうか。
アメリカは自分が気に入らない国を、悪の枢軸、と決め付けていますが、日本に安保廃棄をめざす政権が誕生したとき、アメリカはどのようにふるまうだろうか。チリの左翼政権がアメリカの謀略により転覆させられたり、左翼政権のグレナダが軍事侵略を受けたりしたという経験をどう受けとめるかも大切だと思います。
それと、侵略戦争と祖国防衛戦争を同列にして、戦争はすべて悪、という議論も歴史の教訓に学ばない硬直した考えではないでしょうか。
中国やベトナムでは多くの愛国者が侵略者を撃退すべく自ら武器をとったでしょう。
むろん、どのような状況下でも、戦争を回避する努力、侵略を誘わない方策に全力を傾けるのは当然です。