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党員用討論欄

脳死、臓器移植について。一般投稿欄たんとん氏、朴念仁氏へ

2002/8/10 KM生、40代、公務員

 このところ、脳死と臓器移植に関して議論されているようなので横レスさせて頂きます。
1)日本共産党は、「脳死を以って人の死とする」法案には反対しましたが、それは「国民的合意の未形成」が理由です。決して「臓器移植」そのものには反対していません。確か数年前の「赤旗評論版(現在廃刊)」の特集では、臓器移植反対論者と賛成の患者団体代表の両論併記という手法を取っていました。
2)臓器移植自体は、免疫の影響の少ない角膜移植を除けば、未成熟な医療技術であると思います。免疫というのは、生命の数億年の進化の中で獲得された生体防御機構(アイデンティティー)であり、臓器移植は免疫抑制によって他人の臓器を自己の体内に生着させるものですから、それ自体自然の摂理に反しています。
3)「外国で行われているから日本でも」などと「バスに乗り遅れるな」式の議論は、国民的合意の未形成を無視した性急拙速なものであるといえるでしょう。
4)故ジャンボ鶴田氏の如く、年間万単位の人が肝臓癌でなくなる中で、外国へ行って臓器移植手術を受けるというのは、(万単位の肝臓提供など到底考えられない現状で)「金の有るもののエゴ」としか思えず同情などできません。
5)今日の医療費抑制策や患者家族の尊厳死希望とも相俟って、今後延命治療が行われなくなる傾向も予想され、(脳死とは人工呼吸下で心臓だけが動いている状態をいうのですから)「脳死者からの臓器提供」は益々望み薄になる可能性も有ります。
6)以上私は「脳死を以って人の死とし、臓器移植の対象とする」ことには反対であり、自分や自分の家族が臓器移植によって延命することも全く望みません。しかし献血は何回もしましたし、今後の医学の進歩による「臓器移植の医療としての確立」にまでは反対しません。
7)参考文献としては、立花隆氏の「脳死」関連の一連の著作がよいでしょう。蛇足ながらこれらを読めば、氏を「反共売文家」とした日本共産党の評価が如何に間違っていたかも明らかになります。