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党員用討論欄

「労働情報」紙に全労連熊谷議長が登場

2002/10/4 吉井ゆき、労働組合役員

 連合にも全労連にもいかない左派系の労働組合の中で影響力のある雑誌「労働情報」の608号(2002・10・1)に全労連熊谷議長が登場し、インタビューの中でお互いにエールを呼びかけている。事情を何も知らない人にとっては、理解できないことかもしれないが、これは画期的なことである。これからの労働運動の発展にとっても好ましいことである。
 「労働情報」の流れは、旧総評内左派系組合という位置づけはできるものの、故高野実氏(全金左派など)のグループや第4インター、新左翼系の少数派組合などの活動家などが読者であったといわれ、1万人近い読者がいた時期もある。したがって、ある時期までは我が党の労働組合運動の担い手とは緊張関係があったとも聞く。しかも、我が党としては、この雑誌の存在を基本的には無視してきた。有名なエピソードがある。総評解散前夜、新たなナショナルセンター結成をめぐる岩井章氏と当時の統一労組懇のある有力幹部との会談で、岩井章氏が統一労組懇幹部に「労働情報」の存在を認めるかと問いただしたのに対し、存在は認められないと答えたという。
 それから10年以上の歳月が流れた。この間、「労働情報」には、当時の日本医労連の委員長や、全労連幹事などもインタビューや発言も見られるようになった。渡辺治氏や木下武男氏などの記事ものるようになった。これは「労働情報」が一方的に大きく方針転換したのではない。あきらかに、全労連のスタンスが変わってきたといえよう。さらに、国鉄闘争における無指導ぶりをあらわにした我が党の労働運動の影響力低下とそれからの自立もある。
 もう1つ興味深いのは、熊谷新議長が選出されたのは、7月下旬の全労連大会である。それが、先日、9月下旬にやっと共産党本部を訪問しているのである。国政選挙や重要な闘争などはない時期に、2ヶ月たってからやっと訪問しているのも奇妙なことである。漏れ伝わってくることもいろいろあるが、私たちはまず自分の頭で考えながら、足下から固めていく必要があろう。それが共同の発展になる。
参考 労働情報の申し込み方法
[協同センター・労働情報]
郵便振替 00190-5-80107
月2回発行 年間9800円