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党員用討論欄

綺麗事でないイラク戦争反対の理由

2003/3/26 平山薫、30代、労働者

 大量破壊兵器を世界中で一番持っている国が、大量破壊兵器を査察によって大筋廃棄が完了した国にトドメを刺す。これはいじめではないのか?北朝鮮を始めとした、アメリカを敵国と思っている国々はどう感じたのだろうか?お隣の偉大なる将軍様のジョン様は、えらくご立腹だそうで。  世界で一番大量破壊兵器を持ち、世界で唯一核兵器を本当に使い、虫けらのように殺すという表現はあるが、本当に虫を殺す除草剤でベトナム人を殺した事のある、世界一残虐な米軍は、イラクでどんな武器を使い、どんな殺し方をするのか、世界中の軍隊が注目している。そういえば、湾岸戦争では、劣化ウラン弾を使った。これは核兵器ではないのか?広島・長崎の原爆実験も、天気が悪いからと言う理由で、新潟を中止して長崎に変えた。始めに実験ありきである事が判明している。
 イラクのフセイン政権を倒して、イラクに親米傀儡政権を作る。中東のイスラム社会に異教徒の傀儡政権を作ることの意味。これが、宗教戦争の幕開けになるかもしれない。イスラム・キリスト・ユダヤ。3つの宗教の戦いになるかもしれない。フセイン政権の、現実の悪行を認めることは出来ないが、キリスト教徒+ユダヤ教徒のアメリカが、その文化でイスラム圏に国を作って良いと言うことにはならない。
 クルド人の民族問題も。実際に、トルコは、イラクとの境界線近辺(一部報道ではイラン領内?)まで侵攻との報道も。蜂起したら、イラン・トルコも交えた戦争になるのでは?
 フセインが悪であるという事は常識であるという。本当にそうだろうか?イラクにフセイン政権がなかったら?親米の政権だったらどうなっているのか?シーア派だったら?イスラム原理主義者だったら?スンニ派だったら?クルド人は?内戦の多い中東でそれなりに安定した政権を作っているという現実を見過ごしてはならない。「フセインにも悪いところはある。しかし…」という、イラク人の意見の多くは、こんな所から来ているのではないのか?内戦地獄とフセイン政権どっちがよいのか。私には判らない。
 別に、フセインを賛美する気は全くないんだけれど、アメリカの側にたった報道は、その後訪れるであろう混乱に関してあまりに無関心である。
 空爆で大統領宮殿を真っ先に攻撃したことで判るように、石油利権や武器の売り込み先も、アメリカは、副産物として貰えるのであればむしり取っていく用意はいつでもあるが、一番の目的は、フセイン政権の打倒であり、大量破壊兵器の廃棄ではないことが判明した。そういえば、ガソリン代は高くなったなぁ。
 安易に綺麗事でイラク攻撃に賛成する気にはなれない。カナダはイラク戦争反対だそうで。イラク戦争反対を政権が表明したらアメリカの機嫌を損ねるのであれば、カナダ政府は大変でしょうね。北朝鮮問題があるからアメリカの機嫌を損ねたくない、という、恩を売るという発想がアメリカに通じるのか。
 と、反対する理由を書いてみました。やっぱり賛成する理由はみあたらない。