都知事選を前にして、整理をしておきたい。
朝日新聞によると、無党派層が68%に上り、女性で7割、20~40代でも7割をこえるという。都内の有権者を対象にした電話による選挙情勢調査では、現在、石原慎太郎氏がリード、樋口恵子氏が出遅れ、若林氏は苦戦とのこと。
「何を基準に投票する人を選ぶか」の質問では、実行力が57%ともっとも多く、その大半が石原氏を支持。
知事に求める「政策の決め方」については
「住民の意見を重視する」が58%
「知事のリーダーシップで決める」が24%
「議会や専門家の意見を重視する」が17%
リーダーシップと答えた人の9割超が石原氏を支持。
また、政策では、無党派層と自民支持層では「景気雇用対策」がもっとも多く、民主・公明・共産各支持層では「教育・福祉改革」が、最も多くを占めたーー以上
政権放送、都知事選(テレビ)NHK9日、午前11時45分(全候補者経歴のみ)・・とある。これは、共産党若林氏が、早くからもうしいれていたにも関わらず、石原氏の拒否で公開討論なしの都知事選となっている様子。
ここで、なぜ、これをゆるすのか。メディアも共産党も・・都知事立候補として、公開討論できない理由をそれこそ、公にしてもらいたいものだ。私達都民はその政策を肉声で聞く権利があるのではないか。さざ波になかに、弁護士さんあるいはメディア関係者のかたがいらしたら、是非、この非民主的な都知事を問題にしてもらいたいものだ。石原氏が拒否なら、残りの3人ででもやるべきではないか。
前回、小泉氏も直前でテレビ出演をキャンセルした前科の持ち主である。こうしたことを、問題にしないこと事態が、相当おかしい。
で、政見放送も警戒する石原氏がリードのことだが、なによりもあのイメージで、だまされている人がおおいのではと思う。わたしは都議会の傍聴も行き、都議会の意見等もきいてみたが、まるで、これが日本の議会制民主主義かと、驚き桃の木山椒の木である。
たいせつな教育基本法改悪・・・
共産党が「君が代日の丸」問題党をいいだすや、石原氏自身の恫喝・野次。ほとんど、ヤクザまがいの賭博上に一変する。どこかの、おじさんが、あきらかに反動的な「00の日」なるものの請願をすれば、質疑応答なんぞ、そっちのけで、「よし!」の掛け声のもと、賛成起立で決議となる。
ほか、居眠り、タバコ、コーヒーのお替り等で時間がすぎていく。都議会民主党もほとんど、ごろつき自公民であるし、今回、推すのは石原氏であるのも納得。菅さんの民主党も、「ごまかし有事法案」なるものを出して、戦争加担。今回の戦争が侵略か否かなどというたわごと論で時間をつぶす程のが、関の山。
こうしたことの一片でも、支持者は知っているのだろうか。都議会を傍聴すれば、ババア発言に始まるジジイの暴力体質が一目瞭然。民族差別発言、障害者蔑視、人格否定、社会的弱者へのイジメ政策。これらの根源は、すべて、戦争体質が根っこにあるといってよい。問答無用の人間切捨て政策を、地で行く男の実行力である。
戦争に向かう流れのなかで、アメリカさんに媚をうり、ハイエナ作戦で、うまい汁をすうために、次々となされる実行力は・・・
75歳からの医療負担、かつての美濃部都政時代の財産。文化国家ならではの、福祉・教育政策。全ての人々の基本的な生存権の確保が、石原改悪で今や、壊滅状態となっている。
憲法を無視し、教育基本法を変え、戦争をより、完璧にしあげるための世論を操作。北朝鮮(朝鮮民主義人民共和国)との戦争をあおり、国策をリードする。お父上が、かつての戦争で、大もうけをしたことはこうぜんの秘密であるし、ベトナム戦争でのエピソード、堀江さんに対する嫌がらせ、朝日の記者への恫喝、左遷、なんでもござれの実行力は、確かに、すごいものがある。ぐいぐいと、引っ張ってほしい輩には、魅力的にうつるだろう。ブッシュと同じ。あなたは、どこに向かわされているのだろうか。
有名なのが、銀行課税とジーゼル規制、銀行課税は、共産党の三上満氏がげていたもの、それこそ、ハイエナ政策だが、違いは、石原氏の場合は、赤字企業にもすべて、みちを開くものだ。そして今回、負けたのだが、そのときのセリフがふるっていた。「非常に特異なものの考え方をする裁判官だときいていたが・・」というような意味の捨て台詞。これで、都は、また、予期しない財政難に陥るというものだ。
とにかく、気に入らぬ相手に対しては、誹謗中傷、徹底的に貶めるというやりかた。こういう人が、公職にあることが、果たして、都民にしあわせなことであろうか。
戦争に向かう荒々しい情勢のなかで、不況風を後押し、苦学生(夜間定時制高校など半減)などを切り捨て、落ちこぼれを増やし、敗者復活をみとめない。犯罪予備軍の大量増産を当て込み、原宿に大規模な留置場をつくる知事でもある。
名古屋刑務所然り、神奈川県警、栃木県警、桶川事件等など、私たちのしらないところで、何が、おこっているか。警察のモラルの廃頽、取り締まる側の中身の検証もされないまま、警官の増員、留置場づくり、賭博場施設。
必要とされる都立の学校、病院、特養ホームなどは、どんどん廃止である。年間、3万5千人の自殺者、リストラ、倒産、犯罪、そして、不満分子へのみせしめか。マイノリティーには、より過酷なあつりょくが・・民族学校生には、大学受験すらみとめないのは、その典型であろう。
今後、米国の「愛国法」同様、日本は、一直線に軍事路線がしかれるだろう。このままでは、ブッシュ路線を踏襲し、挙句、日本の基地化がすすむのではないか。
アジアの裏切り者として、中東の人から、不信と憎悪を一手にひきうけて、まこと、平和とはほど遠い戦争国家になりさがるだろう。
さあ、とにもかくにも、都知事選、統一地方選。私達も共産党も、良識ある都民も、今回の場合は素直に反省しなければならない。候補者選定をどうして、堂々と早々にえらべなかったか。それぞれの力量を統一できなかったこと。なによりも、今回、そして、今目の前で繰り広げられている、殺戮戦争、これを見誤ったのだと思う。戦争の本質が見えない闘いは、ほんものの力には、程遠い。今後は石原支持者に向けて、ほんとうの闘いを始めなければならないだろう。