連休明けの今日、朝の日本テレビ、ゴールデンタイムの時間帯である。有事法を目論む自公民、さらに、国民を世論をひきつけておきたいと、さりげない誘導をする。
前の、イージス艦派遣のときと同じです。有事法の根幹である、治安維持のための法律、破防法つまり、破壊防止団体規制法ですか、この法律が、茶の間のテレビに登場しましたよ、皆さん。前回、白装束の集団云々にふれましたが、これへの誘導であることは、明々白々ですね。
国民を不安に陥らせる集団云々・・などと意味不明のことをいいながら、この法律の重要性のみをうったえる。戦前の例をあげ、共産党に適用されたこと、そして、オーム真理教、連合赤軍、三菱重工爆破事件などと並べられて、いかにも、これらが胡散臭いか・・といったイメージでかたられます。わたしは、共産党がこわいのではなくて、共産党員を虐殺した、時の権力がこわいですが。
私は、ほんとうに、こうした事件が取り上げられるたびに、わからないのが、原因とか、事件の背景とかなのですが、ここまで、あからさまにばかにされると、あいた口がふさがりません。
そもそも、共産党は、この法律のために、小林多喜二をはじめとして、軍国主義に抵抗した先輩たちを殺されまくっているのですよね。ときの権力に意義申し立てをするものを、すべて、治安をみだし、破壊をくわだてるものとして先制攻撃ならぬ徹底根絶するための法律なのではないのですか。過激派というレッテルが貼られ、非暴力が暴力にすりかえられ、欺瞞が堂々と実効されていく・・こうしたことが、まことしやかに、するすると、いとも簡単に。
わたしは正確な歴史認識にうといので、大枠でしか、かたれませんが、党の先輩たちは、こうした法律の欺瞞性や残虐性が身にしみているのではないのですか。
今現在起こっている、イラク戦争、アフガン攻撃、パレスチナ問題、そして、北朝鮮問題など、すべて、これらと通底しているのではないのでしょうか。
つまり、「テロ根絶」という言葉を私は、殺す側の切り札だとおもっているのですが、ほとんどの人が、このことに、鈍感です。パレスチナ問題ひとつきっちりみれば、世界の流れが、いかに欺瞞そのものであるか理解できるのですが。
北朝鮮問題も然り。今回の拉致事件でも、よど号事件などとの絡みをしっかりとなぜ、検証しないのでしょうか。にほんじんがからんでいると、「北朝鮮のテロ」というイメージに差し障りがあるからでしょうか。そもそも、拉致事件は、北朝鮮にとって、なんの目的で、どれほどの成果があってなされたのでしょうか。私はいまになっても、ちっとも、わかりません。みなさんは、わかっているのでしょうか。
テレビは、相変わらず、北朝鮮のゴシップ記事のオンパレードです。
赤旗は、志位さんが、立派な演説をしているようですが、「問題は、北朝鮮が周辺諸国とのまともな外交政策をもっていないということ」ではないとおもいますよ。まともに、外交させない周辺諸国に問題があるのではないのですか。日朝交流に水をさしたのも、日本ですし、北朝鮮をますます、がけっぷちに追い込んでいるのも、日本、アメリカをはじめとする周辺諸国です。どうして、こうした、ダブルスタンダードでしか、ものをいえないのでしょうか。共産党までもが・・・です。
今となっては「物理的な抑止力によってこそ、安全保障が保たれる」という、北朝鮮の「朝鮮通信」はただしいと思いますよ。悪の枢軸国と名指しされた、イラクの、アフガニスタンの惨劇をみれば、北朝鮮がぎりぎりのSOSを発っしていることくらい、わからないのですかね。
志位さんは、イラクに対しては、どういうのでしょうか。まさか、「大量破壊兵器はまだみつかっていないのに、武力攻撃をうけたのは、遺憾ですが、査察をして、見つけるから、それまで、生き残っている人は我慢してください」とでもいうのでしょうか。
アメリカブッシュ政権は、話し合いの相手ではありません。まともな人間集団ではないのですから、威嚇に対しては威嚇、暴力には暴力しか、歯がたちません。ですが、軍事力は、どんなに、がんばっても追いつかないのですから、微力でも、効果のあるもの、つまり、核こそが、米国に対する威嚇になります。しかも、米国と一心同体の隣の日本を威嚇することこそが、最大の効果となります。もっとも、北朝鮮にアメリカが欲する資源があれば、日本など歯牙にもかけないとおもいます。
数日まえごろから、私は、はたと思い至ったのですが、冷静にかんがえてみると、北朝鮮は、今の危険な流れを予知し、そのための日本人拉致だったのか、と考えるようになりました。国民が相当餓死せざるを得ない国情で、日本人を数十にん、拉致し、特別待遇をするということは、どういうことか。つまり、究極のところ、横田めぐみさんのお子さん、曽我さん、蓮池さんの家族が北朝鮮に健在であるということこそが、アメリカがおいそれと武力攻撃できない、最大の根拠になることはいうまでもないでしょう。アメリカは、日本国を、日本人である、拉致帰国者の家族を今怒らせるわけにはいかないとおもっているわけですから。
こういった意味でも、家族を人質にとられていることは、正解ということになります。日本にとっても、おおきないみでは・・アメリカが、どんなピンポイント攻撃をやろうが、日本が無傷でいられることは、絶対ないわけですから。
良くも悪くも、世界は、アメリカが主導する軍事力・核の傘あるいは、脅威の中にいるわけです。傘のそとにいるものは、対抗手段を考えるしかないのです。
世界の力関係のなかで、共産党の志位さんも、もう少し、本音で、あるいは、ご自分の頭で、世界状況を判断していただけないものでしょうか。
アフガン攻撃も、イラク攻撃も、何十年と続いているパレスチナ問題も、そして、国連の今日までの動き、今現在の実効性、すべて、相当おかしなことですよ。
ほんとうに、ひとりの人間であるということ、あなたもわたしも、政治家であろうが、大統領であろうが、ひとつの命であるということ、このことに基づいて検証されれば、ものごとは、もっと、分かりやすく、解決の道筋もついてくというものです。
共産党は、多の政党にくらべれば、いい部分はかなりありますが、もっとも、たいせつな根本が、ぐらついているのです。福祉も、医療切捨ても、3万人以上上の自殺者も、これって、弱肉強食、つまり、戦争国家の流れが基盤にあるのではないですか。イラク戦争がパレスチナであるように、ブッシュ戦略と自民党政権が通底しているように、こうしたことを、わかりやすく、わかりやすく、赤旗読者、支持者に解説することから出発してください。
これから出てくる有事関連の法律、現象等、赤旗記者は、小林多喜二の爪の垢でものんで、智恵をしぼっていただきたい。
間にあいません。