同志の皆さん。いよいよ衆院総選挙(28日公示、11月9日投票)です。各地で連日、悪戦苦闘・奮闘されていることと思います。活動するなかで、情勢は私たちにとって「あまりに厳しい向かい風の只中」と私は実感していますが、この選挙をなんとしても勝つために(負けないために)、私なりに重大と思われるいくつかの気になる点を述べたいと思います(今後も含めて)。
さて、この総選挙では何が問われるべきでしょうか。あふれる失業者をつくる手助けをしておきながら「景気は回復し始めた・・・改革の成果だ」と強弁した小泉首相(とその政権)への国民の審判であるというのがまず第一でしょう。そして、今後の日本がアメリカの(従属)同盟者として帝国主義路線を突き進むか否かを決定する重大な選挙戦になるでしょう。国民生活を犠牲にするだけでなく、第三世界の民衆を犠牲にして資本家の私腹を肥やす「構造改革」路線をどこまで解析し、自分たちの言葉で民衆に広めることができるか―この点にかかっています。
マスコミでは新民主党と自民党の政権対決と言う構図を連日報道していますが、民主党がこれまで有事法制を通し、今また消費税増税を主張している今、(たとえ情報公開などで自民党との一定の相違点があったとしても)国民犠牲と軍事大国化への道を進むものである点で、自民公明の政府与党と何ら変わるところがありません。その点はきちんと見ておく必要があります。
庶民にとって、こうした中で社会保障の充実と戦争反対を貫く共産党が光るべき存在であるはずですが、どうやらそうはなっていません。前の投稿でも指摘しましたが、北朝鮮問題で公明党=創価学会と泥仕合をしすぎました。金政権と仲がいいのは共産だの公明だの・・・傍から見れば異様な光景だったことでしょう。自分たちが北東アジアにどのようにして平和な秩序をつくるのか、まず未来を語るべきでした。そのなかで過去の問題も明らかにしていけばいい。「話し合いによる解決が大事」は最もですが(こんなことは自民党でも言います)、そのプロセスをはっきりと述べる必要もあります。公明党は巨大な組織票がありますから、泥仕合の影響はもろに共産党にかぶったと言うのが地方選での感想です。
そのほか、党内議論が外に見えないとか、筆坂問題(にからむ志位委員長禁酒令発言)とか挙げればいろいろあるでしょうが、とにかく民衆の立場にある党のはずが、地方戦後も一歩離れた(どころか遠いところにいるかもしれない)「異様な集団」に見えたのは間違いないでしょう。政策の訴えと共にこの点を克服しなければ、少なくともその努力をしなければ、前進は無いでしょう。
総選挙で試されるのはなにも政府与党だけではないということです。