「自衛隊が(佐世保)市中を武装行進~抗議のなか 小銃構え、軍歌流し」(赤
旗10月15日、1面より)・・・どうやら日本は戦前にもどりつつあるようです。
戦争法制、国民総背番号制、イラク派兵、その次は海外恒久派兵法すら言われてい
ます。さらに05年までに「改憲に大きく踏み出す」(自民党政権公約)・・・この
国の進む方向が、誰が見ても明らかになってきました。
さて、言うまでも無く今度の選挙では戦争か平和か、日本の進路が問われることに
なるでしょう。日本人の「平和主義」が問われるということです。
平和主義がただの厭戦主義にすぎなく、他国の民衆の被っている悲惨な現状を「人
ゴト」として済ませてしまう傍観者的な平和主義であれば、イラク派兵を止める力に
もならないし、なし崩し、底抜けにされた憲法9条はもはや風前の灯でしょう。それ
は結果として戦争への道であり、真の平和主義足りえません。
しかし、平和主義が広島の平和宣言に見られるように、非核・平和発信のムーブメ
ントとなり得て、他国の民衆を殺戮、破壊してやまない米帝国の政策に明確に異を唱
えるものであれば、憲法の持つ平和主義の理念を世界に広める可能性を持つものとな
り得ます。
私が思うに現状の「平和主義」は大雑把に言って以上2つの流れがあり、現状は前
者の流れがより強くなり、後者の力が相対的に縮小している、ということだと思いま
す。
しかし、今年はじめに昂揚した「イラク戦争反対」の運動で、真の平和主義の光が
~極めて小さいものとはいえ~新たな、若い世代でも、その芽が見られたのも事実で
す。これは私の経験に照らしてもそうでした。私が東京の集会でイラク戦争反対のデ
モ行進(パレードとも言いますが)をしていた時も、近くを通りかかっていた女子高
生2人が突然、隊に加わる、という私の経験では今までになかったこともありました。
現状を見る限り「極めて絶望的」という判断は間違えていないと思います。しかし、
私はこうした小さな芽に目を向けたいと思います。
今度の選挙は否が応でも私たち日本人の持つ「平和主義」が試される決定的な政治
戦になります。私たちの陣営は、その徹底さを欠くにせよ、真の平和主義を標榜して
います。そして、今度の選挙で共産党が伸びない限り、「戦争国家」への流れを食い
止めることができないことは明白です。ここ「さざ波」でいろいろな路線や見解を巡
る党中央との相違・対立があるのは承知していますが、なにとぞ、悔いの無い選挙に
していただきたいのです。たとえどのような問題があっても、今、平和のためにでき
ることは、この選挙で勝つことではないでしょうか。