北朝鮮の核開発問題を解決するための6カ国協議が北京で開催。
世界一、大量破壊兵器を持ち、地球を木っ端微塵にできる核に胡坐をかいている米国は、北朝鮮の核開発の「完全かつ検証可能で後戻りのできない方法による放棄」を求め、北朝鮮は「米国が核先制攻撃戦略の対象に北朝鮮をふくめている」ことをあげて「米朝不可侵条約」の締結をし、国防力を最大限に打ち固める当然の選択」だとしています。ここで、赤旗は、正当化しようとしていますーーと、批判をくわえます。米国に対しては、事実のみをつらねながら、北朝鮮に関しては、一言、ダブルスタンダードを演じたいようです。
イラクの無残な状況・占領への怒りは表明しても、北朝鮮がそうした米国に脅え、必至で抗っていることを全く考慮しようとしません。この視点が、多くの共産党員に亀裂を来たしているような気がします。実際、過去の関係、事実は、今、これから行われることへの布石であると同時に、いかようにも、利用し、利用される戦争への口実となっています。
6カ国協議での米国の立場は「北朝鮮が核を放棄すれば、北朝鮮の懸念を論議できる」というもので、方朝鮮の核放棄が前提でした。一方、北朝鮮側は、核計画の放棄と安全の保証の同時履行を求めています(至極当然)。
今回、ブッシュ大統領は「安全の保証」の時期について明言しておらず、今後の協議に幅を持たせています。
米国の汚さここに極まれりではないでしょうか。
なお、北朝鮮は、核開発を進める言動を繰り返す理由について、14-17日の南北閣僚級会談で韓国側に対し、「米国が朝米接触には関心を示さず圧力ばかりくわえるから、対話を誘導するためのものだ」と、みずから「瀬戸際外交」を認めました。
共産党らしいコメントがつぎにつづきます。
ここうした対応は、国際社会の信頼を得られないだけでなく、米国に先制攻撃の口実を与えるものとなりかねません。
北朝鮮の核開発の根本的解決のために、日本共産党は対話による平和的な解決を強く呼びかけますが、なぜか、根源の根源である、米国に向っては、だんまりをきめこみます。米国の核・大量破壊兵器こそが問題にされなければならないのに、米国の汚い戦争・戦略こそが問題の本質であるというのに、もっとも、まともだと思える共産党でさえ、この有様です。
ですが、最後に、事実として、「日本政府は、米国が北朝鮮に対し、核兵器の不使用は確約しないよう求めている」ことをばらします。
日本の政党のなかで、もっとも、まともでもっともましな共産党の北朝鮮問題にかんする、一例でした。