こうとくしゅうすい さん
もう一度問題を整理してみたいと思います。「反論」という言葉を使われていますが、自分の考えを述べたまでです。
・「財界陰謀論」という言葉について
選挙選でも、「財界の戦略」、「財界による政治支配」という言い方をしていたと思います。「陰謀」という言葉は適切ではないことを、まず、指摘しおきます。(ここでは、「財界の戦略」という言葉を使うことにします。)
・事実経過について
>「財界陰謀説」が出たのは確か不破氏の武道館での演説が始まりだったと思います。
この点は、事実誤認があります。武道館演説では、本格的な民主党批判をしましたが、「財界の戦略」についての解明、言及はありません。正確には解散日に召集された9中総の不破発言が最初になります。非公開の発言ですが、党員であれば文書化したものを入手できるはずです。
・物事を考えるスタンスについて
>私はまるで毛沢東の一言から始まる壮大な文革のキャンペーンを想起しました。
「財界陰謀」の存否が問題ではなく、なぜ選挙中に突然幹部の発言で「マニュフェスト」「政権選択」の問題を「財界の陰謀」で片付けたのか、理解ができません。
文革を想起するかどうかは個人の自由ですが、「財界の戦略」の存否を問題ではないというスタンスはいかがと思います。唐突な提起や発言であろうと、それが正しいか否かで判断すべきと思います。
少なくとも、丹念に財界の動きを見ていくと、財界が政治に口を出す傾向が強まってきた事実はあります。思いつくだけでも
-財界の政治要求の明確化(消費税増税で年金を賄うなど)
-その要求実現のために政治献金をすることを明言
-財界の要求を基準にした各党の政策評価
-選挙前の財界と民主党の懇談の中での、民主党に対して財界の要求の政策化を求めたこと。それを受け入れた民主党の政策追加と変更。
-選挙直前に政権交代を訴える財界人が名を連ねた意見広告
などなど。
検証は必要ですが、経済団体の統合(経団連と日経連の統合)は、その布石だったようにも思えます。
前回も書きましたが、それを早期に見抜けなかった弱点を問題にすべきでしょう。(10中総では、そのことを中央の弱点であったと認めたようですが。)
・政権問題について
わが党は、毎回の総選挙で政権を問題にしていません。政権を問題する場合は、限られたものでも政策が一致する政党・党派があり、その組み合わせで国会の多数を目指せる客観的な状況にあるときのみです。
政権を問題にした具体例を挙げると、選挙の中での提起ではありませんが、60年安保闘争の際の「岸一派を除いた選挙管理内閣」や、90年総選挙の際の「消費税反対、金権政治一掃、米輸入自由化反対の3点を実現する政権」の提起などになるでしょう。
実際には、党の議席が少ないことや、反共の枠に留まる政党しかない状況で、実現性は乏しいかったのですが、少なくとも有力な他党・他党派と政策的な一致が客観的にあった上での提起になります。今回の総選挙の中で、そのような条件がなかったことは、野党第一党の民主党の政策を見ればあきらかでしょう。
・党内議論について
党内議論を尽くすべきというのは、同感です。
長くなりましたが、参考になればと思います。
Lin