こうとくしゅうすいさん
あなたの議論(批判)の進め方にあやうさを感じます。党中央や指導部に追随しないで、批判的な視点を持つことは自由で結構なことですが、批判をする以上は事実関係を自分自身で追及する科学的な精神を持って行うべきともいます。
前回、「財界の戦略」批判が武道館の不破演説を起点としているという事実誤認を指摘しましたが、あなたはその後武道館演説を手に入れたり、読み直すような努力をしていないようですね。9中総の不破発言も同様と推測します。他者を批判したり、疑問を呈すのなら、最低限その相手が言っていることを踏まえて行う必要があります。老婆心ながら、最低限の努力をされることを忠告しておきます。
ちなみに、武道館での民主党批判は衆議院の比例定数削減の主張に対し、反民主的であるという観点での批判です。追記するなら、民主党と経済団体との懇談とそれに基づいた民主党のマニフェストの変更・追加は武道館の後になります。
>「唐突な提起や発言」が現場を混乱きたしことに対して今回の幹部総括において明確な自己批判がありません。
と指摘していますが、この問題がそんなに現場を混乱させたのでしょうか? あなたがどのような党組織に所属し、どのような役割を果しているかはわかりませんが、私の知る限りではこの問題で大きな混乱はなかったと思います。選挙闘争の中で政治情勢が一夜にして変わることはよくあることですし、それへの対応として「唐突な提起」はありうることです。繰り返しになりますが、それが正しいか否かで判断するのが、科学的なやり方です。少なくとも学問を本分とする学生なのですから。
個人的な意見を付け加えれば、私は、この問題を唐突な提起とは思っていません。9中総直後でしたが、前回例証としてあげた財界人が名を連ねた政権交代を訴える意見広告を見たときに、財界は今回の選挙で二大保守政党を作るために相当な力を入れていると直感したからです。その直後、9中総の不破発言の内容が伝わってきたときも、それがあったので妥当な分析と思いました。
選挙の総括については「時間が足りなかった」というのは情けない言い訳で、もっと掘り下げた分析をもとめたいが、この問題が「現場を混乱させた」云々は私の実感とはことなります。もし、あなたの党組織に混乱があったとしたら、具体的に語っていただかないと私には判断できません。
>しかし21世紀の早い時期に「民主連合政府」を確立することは決議事項であり、その決議事項を履行するのは政党として当然の責任ではないですか?
21世紀の早い時期に「民主連合政府」を確立するという決定は、21回党大会でなされましたが、まず、あなたはそのものを読んでいますか? 21回大会でさえも政権への道筋は理論的な探求の域を超えていません。当然連合できる政党の明言はなく、社会民主主義政党だけではなく、修正資本主義の立場に立つ政党との連合が”理論的”に考えられるとしただけです。国会内の野党共闘はありましたが、限られた一致点でも政権を議論できる政党がないというのが、その当時からの一貫した政党状況の分析です。
政権への道筋として現状言えることは、大衆運動と国民各階層との共闘の強化と党の組織と議席の前進などを通じて、その道を切り開くということでしょう。この方向で努力するのが、現在の政党状況での「民主連合政府」を実現のための政党としての責任になります。
おそらく、それでも異論はあるとは思います。あなたが過去の総選挙や方針で党が政権の問題をどのように扱ってきたかを紐解く努力をされて、その上で自説を展開されることを期待します。
政権問題ついて言えば、野党共闘の延長に政権を考える甘い見通しをしていたのではないかという党中央への疑念を持っていますが、推測の域を出ないのでそういう問題意識を個人的に持っていることだけ、指摘しておきます。
Lin