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党員用討論欄

生活保護の完全実施を

2003/12/17 菅原勝太、30代

 12月16日付「赤旗」、千葉県船橋市で国民年金を受ける老夫婦の話。
 2人の年金は月105,543円で介護保険料月2,100円天引きされていると言う。
 しかし2人の生活保護基準を算定すると生活扶助だけで月115,080円である。(冬季加算・期末一時扶助を除く)
 更に生活保護を受けると①介護保険料と介護サービスの1割負担は「介護扶助」から出る。②県営住宅の家賃月2,300円は免除されるか「住宅扶助」から出る。③月約10,000円の医療費は「衣料扶助」から出る。④がん保険に月20,000円払っているそうだが保護受給者が差額負担を求められることはまず無いので必要ない。(というか解約するよう指導される。)⑤NHK受信料・上水道の基本料金(自治体による)等が無料になる。
 要するに2人は生活保護をはるかに下回る無理な暮らしをしていることになる。
 この事を知って党議員や「生活と健康を守る会」は2人を保護に結びつけるよう動いたのか? 動いたなら「赤旗」に載っただろう。また保護が受けられない・2人の意向で保護を申請していないのなら、その旨「赤旗」は書くべきである。
 この様な「生活保護以下の暮らし」を平気で載せる事は、結局「保護を受けるのは特別な人」「我慢の限界まで出来るだけ保護を申請しないほうがいい」という意識を読者・国民(勿論在日外国人を含む)に植え付けるだけである。
 詳しくは把握してないが、かつては党大会決議に「生活保護の完全実施」は盛り込まれていたが、いつの間にか消えてしまった。11月の特別国会での小池晃議員の質問でも「年金が保護基準を下回っている」との言葉を敢えて避けた節がある。
 雇用・年金が厳しい今こそ党及び大衆団体は「生活保護以下の世帯」を洗い出し、保護に結び付けるべきである。
 保護受給者が10%を越えれば(現在は1%強)現在福祉事務所が行っている「嫌がらせ」みたいな厳しい審査がなくなり、イギリスのように郵便局で申請できるようになるだろう。同時に最低賃金・国民年金が保護基準を下回っているのはおかしいと引き上げられるだろう。それは保護基準の引き上げにつながる。
 なによりも「生活保護なら共産党」というムードが今以上に広がれば党議員及び党勢拡大に有効である。
 もう一度言うが「制度を良くする」のも党議員の役割なら「制度をきちんと適用させる」(特に生活保護では重要である)のも党議員の役割である。
 なお住所はプライバシーに関することですが保護基準算定には級地(都会ほど保護基準が高い仕組み。船橋市は1級地の2)が必要なのでやむを得ず書きました。