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党員用討論欄

こうとくしゅうすいさんへ(追伸)

2003/12/19 Lin、30代、労働者

こうとくしゅうすいさん

念のために10月1日の武道館演説の民主党批判の部分を転載します。大要になります が、都委員会のHPで確認できます。

この時に民主党批判で消費税と憲法問題も触れられていますが、この問題での自民党 批判をした上で、民主党も同じ政策的な立場に立っているという観点での批判です。 民主党は自民党と対決しているが、政策的には自民党政治の枠内を抜けていないとい う今までの批判の観点と変わりありません。民主党の「マニフェスト」についての言 及と比例定数削減について批判が新しい論点ですが、この時点では民主党の動向を 「財界の戦略」の一環であるという認識は示されていません。

この前段に、消費税増税問題で「財界の戦略」の言及がありますが、自民党の政策の 関連で語られているだけです。財界の横暴とその財界の利益を代表している自民党に 対する批判ですので、特に新しい解明ではありません。強いて言えば、財界が政治献 金の力を使って消費税増税を進めるという強い姿勢は特筆すべきことかもしれません が。

また、9中総の日時は10月11日で、1日ずれていましたので訂正いたします。9中総 の不破発言の内容は、翌日に配布範囲を地区委員、支部長、地方議員に限定するとい う書記局通達付きで、各地区委員会に文書で渡されています。私の所属する組織では、 結集している党員であれば、その文書は入手可能でした。有権者への訴えの中で「財 界の戦略」を強く打ちだした時期は調べないとわかりませんが、少なくとも解散の数 日後には党内では徹底されていたと思います。その意味でもあなたが10月22日の演説 の内容を持ち出すのは、時系列からいって議論になりません。

まとめると今回の選挙で現れた「財界の戦略」は
1.民主党の合併が二大保守政党作りの一貫として財界の後押しで進められた
2.自民党だけでなく、民主党も財界の利益を代表する政策的な立場にたった
という点が、今までにない新しい政治的な特徴になります。2.については解散前後 に表面化したので、武道館の時点で解明するのは、時系列からいって無理な要求でしょ う。1.については正式合併が10月5日ですが、合併合意は夏の時点ですので、もっ と早く事態の真相を明らかにすることが出来た可能性はあります。推測ですが、2. の事態を見て、1.に気が付いたというところではないかと思います。

<10・1武道館 不破演説の民主党批判の部分>  しかし野党の戦線を見ると、たいへん危険な状況があります。野党第一党の民主党 は、憲法改悪にたいしても「反対」ではないんです。消費税増税にたいしても「反対」 とはいわないんです。
 憲法問題ではどうかときかれると「論憲だ」といいます。“議論を大いにやりましょ う”ということで、そのうち「憲法改定」の民主党案も出てくるかもしれません。つ まり憲法擁護じゃなしに、「改定」そのものは結構だ、中身を考えましょうというの ですから、最初から一歩譲っています。
 消費税はどうか。増税して社会保障の財源にあてようという考えが民主党のなかに はきわめて有力な形でありますから、これも「増税反対」とは絶対に言わない立場な のです。
 みなさん。よくマスコミでは、一口に与党・野党とまとめて、野党の代表は民主党 だと簡単にいいますが、野党といっても、日本の平和と国民生活の根幹にかかわる相 手側の大攻撃をめぐって、こういう大きな立場の違いがあるんです。
 私たちは、意見や立場が違っても、自民党の悪政に反対し、国民の要求を実現する 立場で前向きの一致点があれば、国会の野党共闘の発展に努力してきました。この立 場は選挙後の新しい国会になっても変わらないつもりであります。
 しかし、選挙でどの党を選ぶのか、しかも野党のあり方が問われるときには、野党 のなかにもこういう違いがある、どちらの立場が国民の利益になるのか、それを選ぶ ことが選挙の大事な争点なんだということを、私たちは率直にみなさんに訴えなけれ ばならないと思っています。(拍手)
 憲法や消費税での相手側の大攻撃にたいして、民主党がどうしてそういう態度にな るのか。民主党の多くはかつては自民党にいたり、一緒に政権を組んだことがある人 たちですから、この党の政策そのものが、自民党政治の大枠からなかなか抜け出られ ないという弱点がもともとあります。
 しかし、それに加えて新しい問題も生まれています。「政権公約(マニフェスト)」 づくりといいまして、“政権をとったら当面こうやります”ということを、民主党は いま選挙の中心にすえようとしています。そうしますと、悪政に反対する野党の責任 がおろそかになって、自民党はこうやっているが、私たちは、ここをこう変えますと いうことだけが前面にでてくる。やればやるほど悪政反対の野党の立場を、自分で掘 り崩す結果になる。こういう問題が最近の論戦の中でずいぶん出てきます。
 私はこれは、野党としては邪道だと思います。
比例代表議席80削減──こんな「政権公約」をかかげる政党がどうして「民主」の 党と言えるのか
 しかもその「政権公約」のなかにたいへん危険な“毒まんじゅう”が含まれている のです(笑い)。比例代表議席を八十議席減らす、きょう(一日)も予算委員会で菅 さんが小泉首相に賛成かどうかを盛んに追及して、「賛成だ」といわせて喜んでいま した。
 選挙制度についての民主党の方針は、やがては比例代表を全部なくして、小選挙区 制一本にする、かつて自民党の一番のタカ派的な選挙制度改悪派がとなえた方針です。 その第一段階が比例代表の議席を現在の百八十から百に減らしてしまおうという、 「政権公約」となって現れているのです。
 比例代表というのは、今の選挙制度のなかでは、国民の考え方、「民意」が一番的 確に反映される部分です。民主党以外の野党は、私たちの党も社民党も、多くの議席 を比例代表で得ています。それを大幅に減らし、やがては全部なくしてしまうという のですから、これは結局、選挙制度を変えて自分たち以外の野党は国会から追い出し てしまおう、こういうことではありませんか。
 そういうやり方で、人工的に二大政党にもっていって、これが二大政党だという体 制づくりをする。私は、これは、最悪の党利党略だと思います。
 しかもみなさん、どういう名目でこれを主張しているかというと、政権公約の「税 金の無駄遣いをやめる」というところに入っているんですよ。八十議席を減らしたら、 五十八億円節約になるそうです。節約をいうなら、みなさん、なんで三百十七億円の 政党助成金に手をつけようとしないのでしょうか。(「そうだ」の声、拍手)
 選挙制度というのは、国民の意思をきちんと反映するのが一番の眼目であります。 それを体現しているのが比例代表の制度であります。その比例代表の制度を「税金の 無駄遣い」呼ばわりして、政権をとったら来年すぐその法案を出します、自分たち以 外の野党つぶしをすぐ始めます、そんな「政権公約」を掲げる党が、どうして「民主」 の党といえるのでしょうか。(拍手)
 私は、このような反民主主義の暴挙は、絶対に許すわけにはゆかないと思います。 (拍手)
 みなさん、自民党小泉政治と対決するうえでも、財界の野望を打ち砕くうえでも、 二十一世紀の新しい日本に道を開くうえでも、野党のこの二つの流れの、どちらを選 ぶのか、このことが今度の選挙で問われているということを、私は強く訴えたいので あります。(大きな拍手)