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党員用討論欄

民主主義のイロハについて>北島まやさんへ

1999/7/8 吉野傍、30代、、アルバイター

 北島まやさん、はじめまして。読み手を不快にさせるような文体には辟易しましたが(文は人なりとはよく言ったものです)、せっかくの投稿ですので、このサイトを愛読しているものとしてレスさせていただきます。
 あなたが全体として言いたいことは、雰囲気としては何となくわかりますが(つまり、『さざ波通信』もそこに投稿している奴もとにかく気に入らないっていうことですね)、具体的に何が言いたいのかは、よくわかりませんでした。まず題名からしてよくわからない。共産党が正式に出している政策や方針について、ここまで系統的かつ正面から論じて批判することが、あなたの定義では「うじうじしている」という範疇に入るようですね。私の知り合いには、私的な会話では中央に対する批判をさんざん口にするのに、会議で批判するでもなければ、こういう形で意見を公表するでもない党員が大勢います。そういう党員こそ「うじうじしている」と私なんかは思いますけど。  ついで、「思想の純潔を求めすぎ」というのもよくわからない。「思想」が何を指しているのかも、「純潔」が何を指しているのかも、まったく不明の文章ですね。「思想」というのは共産主義のことですか? しかし、このサイトのどこを見ても、共産主義思想についての説教なんてどこにもありませんよ。
 さらにあなたはこう言っています。「ここに登場する人たちも、たぶん『何をいってもだめな人たち』だと私は思うな。とにかく理屈で人を言いくるめようとする」。おやおや、最初から理屈を拒否し、討論する気はないと宣言している人が、そういうことを言いますか? あなたこそまさに、自分を絶対視する「体質」の持ち主のようですね。
 4中総の問題についてあなたはこう言っています。「あれが良くない、これが良くないって、だから何?って感じ。すべてに触れたら、すごく長くなるんじゃない」。
 『さざ波通信』の号外を読むかぎりでは、「すべてに触れろ」なんて書いていませんけど。不審船事件と自衛隊の海上警備行動の問題は、あなたによれば、報告が長すぎるので削ってよい問題だというわけですか? ブルジョア新聞でもこの問題は大々的に取り上げていました。戦後史を画する大事件だと評価していた新聞もありました。実際そうでしょう。自衛隊がついに実戦行為をしたんですから。でもあなたにとっては、長い4中総がこれ以上長くなるのは困るので、無視してよい問題だというわけですか。
 『しんぶん赤旗』を見てごらんなさい。4中総については、「あれも良い、これも良い」という宣伝のオンパレードですよ。党員は会議でも学習会でも、4中総がいかにすばらしく、画期的であるかを教えられています。つまり、4中総に関しては、何百万もの発行部数を持つ天下の『赤旗』と数十万の党員を擁する党機構が、ひたすらそのすばらしさと完全無欠さを宣伝しているのです。それに対して、インターネット上のホームページというささやかな空間に、主として批判的な見地から4中総を取り上げた文章が載っているからといって、そんなにいきり立つようなことですか? 一方で1000のすばらしさの宣伝に対して、せいぜい1の批判の提起、この程度でさえ、あなたにとっては「批判ばかり」に映るようです。
 また、あなたは、「人の善意はこの世の中じゃ、そんなにストレートに通用しないってこと、わかってないのかな」ともおっしゃっています。ずいぶん相手を馬鹿にした言い方ですが、私から言わせればちゃんちゃらおかしいですね。あなたがいつ入党したのか知りませんが、私は入党して15年以上経ちます。その長年の活動の中で、いかに「善意」なるものが「世の中」で通じないかなんて、それこそ身にしみて知っていますよ。団塊世代の活動家と違って、われわれの世代の活動家は、それこそほとんど周囲の大衆から相手にされないような状況下で黙々とビラを配り、署名運動をし、電話かけをしてきました。上の世代が獲得した権利が、われわれの抵抗も虚しく、次々と強行的に改廃されている事態にかぎりなく直面してきました。さらに言えば、最も善意の固まりのような振りをしている共産党の内部でさえ、「善意」なるものがまったく通じないことを繰り返し痛感してきました。このサイトを開いた人たちも、それを実感したからこそ、表から見えない形で「うじうじ」批判するよりも、こういう形で公然と議論する道を選んだんじゃないですか? 自分の善意なるものがあっさりと世の中で通じるなんて、それこそ10代前半の子供でも持っていないようなナイーブな信念を持っているのだとしたら、今ごろとっくに挫折して、活動から身を引いているでしょうね。
 最後にあなたは「討論するつもりはない」と宣言しています。あれだけの一方的な冷笑的批判(無内容ですが)をさんざん浴びせた挙句に、これですか? あなたは自分の投稿の公表に同意しているのですから、すでに討論をしているのです。自分が一方的に相手を殴っておきながら、殴った後で、「私は喧嘩をするつもりはありません」と宣言するようなものです。
 あなたはいちおう党員のようですが、人と議論するときの最低限のルールも、民主主義のイロハも知らないようですね。現在の共産党がいかに「民主主義の学校」になりえていないかを、あなたの文章はこの上なくよく示しています。『さざ波』の人たちがここでやっているのは、民主主義の本当にごく初歩的な試みですよ。共産党員を含め、日本の人民が現在直面している恐ろしく巨大な課題からすれば、ごくごくささやかな営みです。共産党内ではびこっている大政翼賛的状況に対し、異なった意見の存在をインターネットを通じて知らせるという、ただそれだけのことです。それすら許容できず、規約違反だの、「正義の味方は大っ嫌い」などと絶叫する「忠実な」党員たち。そういう党員たちが、共産党を内部から腐らせているのだということを、この場を借りて改めて言わせていただきます。