返信ありがとうございました。私の投稿が舌足らずであったため、私が言いたかったことが読んで下さる方に伝わりませんでした。東海村の臨界事故に関して、私が最も言いたかったことは、安全性、核廃棄物処理の問題等が解決されていない現段階では、原発をやめるべきであるという方向性を持った提案が日本共産党から行なわれるべきであった、ということです。今回の事故に関して日本共産党が発表した一連の談話、申し入れ等のコメントの中にはまったく脱原発の基本方向が示されていません。日本共産党が行なったこれらの内容は簡単にいってしまえば「安全に関する総点検」でした。私はこのことを問題としたかったのです。
『新・日本経済への提言』は読んでいませんが、日本共産党が原子力や化石燃料にだけ依存しないエネルギー政策を持っていることは承知しています。現代社会は高度に自動車に依存した社会であるし、「使い捨て文化」などに象徴される壮大な浪費社会です。現在の社会の仕組みが変わらないで、エネルギー政策を根本的に変更することは不可能だと思います。代替エネルギーの問題だけではなく、私たちの社会がエネルギーを浪費しない社会に変わことが必要でしょう。たとえば、資本主義の仕組みを根本的に変革しないで、どうやって自動車に過度に頼らない社会をつくることができるのでしょうか。現在の厳しい競争原理に基づく資本主義的生産様式は大量に自動車を使うことなしには成立しません。大量に商品を生産し、売り、利潤をあげることを原理とする資本主義社会の根本的変革なしには、エネルギー政策の根本的な転換についての提案も単なる絵に描いた餅でしかありません。太陽電池、風力、潮力発電等の今でもすぐに可能な部分的改良によるだけでは、脱原発の道は進めないでしょう。こうした部分的な改良を尊重しながらも、根本的な解決の道筋を「常に示す」のが、革命党の使命です。
私が指摘したいのは、最近の不破委員長や志位書記局長の言動に、綱領路線や従来の政治的立場からはとうてい理解できない変更が、(この問題に限らず)、見られることです。これらの無原則な政策的変更は、日本共産党の綱領路線に基づく原則的な立場に支持を求めるというよりも、スタンスを右に変えることによって議席と得票を増大させようとして行われているものであり、これは不破委員長も志位書記局長も含めたすべての日本共産党員がよって立つべき最も基本的な立場である綱領路線からの逸脱である、と私は考えています。
申し上げるまでもないことかもしれませんが、現在、民主党を対象とした(または、「としていると思われる」)「よりまし政府」は、当然のことながら、民族民主統一戦線政府ではないし、ましてや革命への一里塚にもなりえません。これらについてはさざ波HPにも投稿があります。
もし、不破委員長や志位書記局長が「資本主義の枠内で事足りる」としていないのであれば、なおさら、一連の日本共産党のコメントの中で脱原発の基本的立場が主張されなればならなかったのではないでしょうか。
編集ミスでアップ時にお名前を間違えていました。川上さん・木村さんおよび読者のみなさんにお詫び申し上げます。(編集部K・S)