私は今回の高知県知事選挙における共産党の姿勢を民衆に対する裏切り行為として絶対に許されるものではないと考えています。
これまで共産党は常に「議会制民主主義」を日本の民主主義政治の根幹であるとして大事にしてきました。ところが今回は一転して議会を軽視し、ワンマンな県政運営を行なう橋本大二郎の支持に廻りました。
この橋本大二郎は、「農業振興」を唱える一方で、本県がショウガの主要産地であるにもかかわらず高知新港におけるショウガの輸入にたいして奨励金まで拠出して推進しています。そのためショウガの流通価格は低迷し、生産農家の利益は上がらないために今後の産地の維持が危ぶまれています。一方、建設業においても主要な事業はすべて県外(特に岡山)企業に。地元企業を育成すると言いながら地元企業にたいしては何ら対策を講じていません。
政策はいつも派手なことばかりで、高知新港の建設推進や、高知空港の2次拡張など目立つことばかりやっています。一方で市民オンブスマンを飼い馴らし、『非核港湾条例』なるものをとなえましたが、果たしてその政治手法の本質はどこにあるのでしょうか。
ところが今回、共産党はその政策についての評価は2の次にして橋本支持に廻りました。高知県の経済状況がどんなものか、産業構造がどうなっているのか、いちいち説明しなくてもわかっているでしょう。それなら今何をするべきなのか分かるはずです。ただ『非核港湾条例』を匂わされただけで傾倒するというのはいかなるものでしょうか。『非核港湾条例』と県民の生活とどちらが大事なのでしょうか。『非核港湾条例』のためなら県下の農家が潰れようが、どうしようがかまわないのであればそうであるとはっきり言うべきでしょう。
どうも共産党の幹部連中の考えは、自分が論理的に一応の説明が付くのであればそれは正しいことであると考えているようですね。で、それで相手が納得するしないはきちっと「理論武装」出来ているか否かという方面で自己チェックしているように思えてなりません。