なんと悲しい2004年の正月でしょうか。
私は例年ならば「謹賀新年」、とか『迎春』という祝いの文字の入った年賀状を友人知人に送るのだが、今年はそんな年賀状は白々しくて出せなかった。
”NO WAR”と言う文字をいれ、大きな目に涙をいっぱいためたイラクの女性の顔を銅版画にして親しい人たちに送った。私の知人には思想的に右も左もあり、利害関係ではむきだしの反戦がよくないのに決まっているが、開き直って、この戦争の時代になにも感じないか、私を顰蹙するならばお付き合いをしないための選別の年賀状でもあった。
正月で浮かれている真っ最中にもイラクでは罪のない人々が殺されているのである。どうして祝えるのであろうか。私の妻は500人ほどの会社に勤めていたが1年前から250人がリストラで仲間が路頭に消え年末には会社が事実上倒産し民事再生法で生き残ったが更なる首切が必至である。妻が解雇対象になるのは間違いない。私の収入は月6万3千円の障害者年金だけだから彼女が戦ってくれるしか夫婦は生きていけない。「外では戦争、内では失業。」文字どうり大恐慌の時代の典型になってしまっている。
「不破哲三の年収が2500万円としても一党の指導者として決して高いものとは思わない」と結城氏はさざなみに投稿しているが、私達の年収は200万そこそこか100万足らずになる。不破氏の10分の一から20分の1の収入なのである。そのようなケースは党員や支持者にいくらでもあるだろう。党内に階級問題がある。「存在が意識を決定する。』これが唯物弁証法の意識と存在に関する基本的な考え方であるならば、不破氏の収入はブルジョアと匹敵し彼の意識もブルジョアジーの意識であって何の不思議もない。日本共産党が労働者階級化の前衛を放棄し国民の党になったのも指導部の人々の物質的生活背景によって来るものであるのだろう。党中央委員会の階級構成には労働者階級出身の人はいくらかいるのだろうか。革命になれば彼らの収入は下がるので、反革命になるのも当たり前か。資本主義をやめては困るのだ。だから議会を通じた革命、民主主義革命などと屁のツッパリにもならない理屈で惑わすのである。党員は圧倒的に労働者階級であろうが、指導部は大卒で、最高指導部は東大卒で占められている。東大を卒業すれば共産党に入っても出世で・u「④襪里任△襦・匹海砲い討皀┘蝓璽箸廼發陵颪辰凸・澄・笋・叛蟷駛棆箸覆蕕舒徒曚領参鬚派塲忙瓩箋榾椹瓩烹・・・靴燭世蹐Α・造砲海里肝梢佑錬・・・里燭瓩貌・い討・譴拭・・w) こんな人々にイラク人民の苦しみも日本労働者階級の苦しみもわかるものではない。それよりも日本の国=日本の資本家階級のことが心配なのだ。イラクに自衛隊を出さねばアメリカが石油を分けてくれなくなる。
このイラク戦争でも自衛隊の派兵に反対するふりをするのを立場上分かるが全党が立ち上がるのをうまく防いでくれている。とうきょうでたった7000人の風船集会をやっただけで格好をつけてくれた。その程度ではわしら独占資本にとって蚊のとまるほどのことでもないワイ。
われわれ画半世紀待ちに待った念願がかなったのだ。よし。このイラク派兵を突破口に情勢を利用しながら自衛隊をどんどん増派してやるのだ。「そして朝鮮を制するものはアジアを制す。」必ず朝鮮全土を支配し中国も支配しないではおかない。わが時はきたれり。私の白昼夢はこのあたりにしよう。
同じデモや集会といってもイラクのデモは恐ろしい。フセインが逮捕された後のティクリートのデモに対しては米軍が水平射撃で何人も殺している。昨日の1月4日にはサマワで賃金よこせの1000人以上のデモがありデモ隊が発砲し弾圧のために数人の労働者が殺され十数人が米軍に捕らえられた。和やかな反戦フエスティバルは色とりどりの旗がなびきのどかな風景で間の抜けたものだが、イラクのデモは文字どうり生きるか死ぬかである。
サマワは自衛隊の基地予定地である。日本のカメラマンが取材しているとイラク人がこんな騒ぎを日本で報道されては自衛隊が着てくれなくなると起こっていたそうである。自衛隊が来てくれたら仕事にありつけるかもしれないからである。「パンよりも自由を!」ではなく「自由よりもパンを!」
だが自由もパンも与えられないであろう。米、英、日帝国主義の軍隊がイラクにのさばる限りは。パンも自由もなく、要求すれば殺されるだけだと知れば、どうなるのか。もっともっと激しい反植民地闘争がイラク全土に広がるのである。日本共産党はイスラム世界の反帝国主義、反植民地の武装闘争をテロとか暴力と呼び憎悪を剥き出しにしている。それは日本支配者階級に向かってわれわれは抵抗しませんと白い旗を戦わずして振っているのではないか。
サマワに陸上自衛隊が占領している時にこのようなデモがあれば自衛隊は米軍に”Help Me”と送信するのだろうか。返信"No,Go attack Yourself.Go!”
とんでもない。日本軍の威信にかけても鎮圧するだろう。イラク人を殺すのである。殺したイラク人の数によって帰国後の昇進が決まる。志願してイラクへ行く自衛隊員よ、お前らに帰る国はない。イラク人を殺せばわれわれがお前らをいつか処刑する。イラクの労働者は日本の労働者の兄弟だから、兄弟の仇を必ずとる。自衛隊は国民の敵である。侵略者に死を。 2004年
年頭にあたって 天邪鬼