2で言い残したことが若干あるので書き加えておきたい。新綱領の中で私が最も目
を疑ったのは「政権交代制は絶対維持する」とあったことである。(自由と民主主義
の宣言でも同様な主張はあったと思うが)何を言ってるの!そんなの民主主義社会で
は当たり前の原則でしょ!そんなの今ごろ綱領に書いて自画自賛しているのはどうか
してますよ!まあそれが共産党の民主主義のレベルなんでしょうね。はっきり言って
日本で最も遅れた民主主義のレベルなんですよ共産党は!
それともうひとつ、まあ以前の綱領でもあったけど、その「資本主義の枠内での改
革」を実現するために国会内で多数を占めるって言うけどどうやってやるんですか!
もう国会内で議席なくなろうとしてるのになに言ってるのでしょう!恐らく日本中捜
しても共産党が近い将来国会で多数を取れるなんて思っている人は一人も今いでしょ
う。不破や志位だって本気で思っているの?自分達の現実も直視しないでこんな「夢」
ばっかり書いているから国民は信用しないんですよ共産党を!せめて党大会でその辺
の危機感あふれる論議をやれば国民も少しは振り向いたでしょうけどまあ党大会に出
て来る方々には無理でしょう。
新綱領で私が一番思うことは「卑怯」という事ですよ。共産主義への選択は将来の
選択と言う美辞麗句でその責任を放棄しながら本音はやはり「社会主義・共産主義」
が人類の未来であるというのが見え見え。
当面は人気が無いから「共産主義」には行かないけど「本当は共産主義がいい」っ
て書いてる綱領なんか誰が本気で信じるでしょうか! だいたい「社会主義(未来社
会)の本質が生産手段の社会化だ」なんてのは共産主義のイロハでしょ、何今更感激
しているんだろう? 不破のレベルってそんなもの!
このさざ波通信のサイトにこのような共産党批判を書いても意味はないのかもしれ
ない。しかし私はこのさざ波通信の方々も含めて共産党の方々に言いたいと思う。
社会主義・共産主義がいいと思うなら正直にそう書くことですよ。
たとえ何があっても社会主義・共産主義を実現するって書いた方が国民は納得すると
思いますよ。
社会主義・共産主義は将来の選択なんて綱領は一番無責任で汚い! そうでないな
ら政権がが取れるような現実的綱領・公約を掲げざるを得ないんですよ。現実のほと
んどのことを認めざるを得ないでしょう。それは限りなく自民党あるいは民主党に近
いかもしれない、でもより民主的で政権が取れる政策・戦術は何か、そこでこそ政治
的創造力が発揮されるべきなのです。そして現実の社会主義・共産主義の実態を第三
者的に批判するのではなくまさに国際共産主義運動の当事者として批判的に整理・分
析することです。
共産党が向かう方向はこの二つのどちらかでしかないでしょう。私が「愚!2」で
この新綱領が共産党の歴史的消滅への歴史的文書になると言ったのはまさにこの意味
からなのです。つまり共産主義への道を残しながら「資本主義の枠内での改革」を実
現すると言うことは現実には不可能なのですよ。なぜならこの世に存在もしない「理
想の共産主義社会」のためにある政党を支持するなんて事はありえないからですよ。
共産党が「資本主義の枠内での改革」を本気で実現したいと思っているなら今まで自
分達が資本主義社会を乗り越えるものとして描いていた、そして自らもその運動の一
部であった(確かに対立もしていたが)実在したソ連を筆頭とする旧社会主義世界体
制を自らのこととして徹底的に批判しない限りは無理なのです。
学問レベルで人類的未来としての「共産主義社会」の可能性をを語ることは自由で
しょう。しかし現実の政党が綱領の中で将来の選択として共産主義の可能性を語る事
は意味が違うのです。なぜならそれは無責任さの表明に他ならないからです。かといっ
て実在した社会主義を自らのこととして批判できない。それでいて「資本主義の枠内
での改革」はやる。まあまともな神経の持ち主ならこのような無責任で分裂思考の綱
領に希望を見出す人はいないでしょう。
そういう意味で歴史的文書だと申し上げたのです。
不破や志位の無能さはもはや明らかでしょう。ならばさざ波の方々は共産党をどう
したいのでしょうか? ここまで愚劣な綱領が出来た以上さざ波の方々は自分達の綱
領案を明らかにすべき時ではないでしょうか。