さざ波通信でのさまざまな議論を興味深く拝見させてもらっています。また編集部
の努力に敬意を表させていただきます。はじめて投稿させてもらいます。
私は共産党員でもなく支持者でもありません。かっては社会党に投票していた人間
ですが、細川内閣で社会党が原則を放棄したのを見てから、(消去法的選択ですが)
比例票は共産党に投じてきました。しかし今回の綱領改定で二度と共産党に投票する
ことはなくなったと感じています。
私は1999年の国旗国歌法制定のきっかけを、なぜ共産党がつくったのか不思議
だったのですが、今回の綱領改定で「謎」が解けました。体制内野党として生き残る
ために、天皇制に白旗をあげたい。しかし、いきなりあげると支持者の反発が怖いの
で、地ならしをしていたのですね。
ものすごい不潔感を感じました。また共産党も社会党と同じく消えていってしまう
ことを、ほぼ確信しました。
現在、日本の独占資本は、日露戦争以後戦略的に採用した終身雇用制を精算し、日
本はむき出しの階級社会になろうとしています。私はマルクスの言ったことは間違い
が多いと思っています。しかし「その全生涯が資本家の労働のために吸い取られてい
る人間は、動物にも劣る。彼は他人の富を生産する機械であり、健康はそこなわれ、
精神は動物のように荒廃する。近代産業の全歴史は、資本はそれに対する抵抗がなかっ
たら、全労働者階級をこの極度に悲惨な状態に突き落とすことを示している」(賃金・
価格・利潤)という言葉などは、まったく現代日本の姿ではないでしょうか。日本が
マルクスが言っていたような社会になりつつあるとき、まがりなりにもマルクスを奉
じてきた政党が、自ら消えてなくなろうとしているのは遺憾なことです。
しかし目を世界に転じるとき、新しい社会が生まれつつあることが強く感じられま
す。私は海外の反戦団体・環境運動・労働組合のウェブサイトを多数見ていますが、
そこには既成の運動の枠を超え、新しい世界を造るのだという熱気があふれています。
昨年のイラク反戦国際デモや、カンクンでのWTOを失敗させた運動が、その熱気が
実体をともなうものであることを示しています。
日本でも新しい動きが出てきていると思います。私は地方都市に住んでいるのです
が、かっては共産党系、社会党系と平和運動などの市民集会がわかれ、出席する人も
色分けされていました。今は、主催団体にかかわらず、危機意識を持った人がボーダー
レスに参加するようになっています。
つまり私は、日本のそして世界の民主主義にとって、現在が希望のない時代とは思
えないのです。(もちろん民主主義を奉じる人間の努力が必要なのですが。)
以上つまらない意見でみなさんのお目汚しをしたと思いますが、これからもみなさ
んの討論から学ばせてもらいたいと思っています。よろしくお願いいたします。