党大会開催で、日刊紙は浮ついた構成になっていますね。幹部会と代議員がお互いに褒め合っていて、「仲良しサークル」とでもいいましょうか。
それはさておき、今週ほど、戦時体制づくり、民主主義への攻撃が激しくなった一週間はあったでしょうか。
イラクへの陸自派兵も行われました。書きたい材料は色々ありますが、今回は言論・報道の自由に的を絞ります。
まずは、9日の石破防衛庁長官の「現地取材自粛要請」。こんな露骨な報道規制に愕然としました。なし崩しに自由が奪われていく歴史的な瞬間を、私たちは今生きているのだということを思い知らされる出来事でした。大戦前の日本の状態もこんなだっただろうと推測されます。
こんな危機的状況のなか、赤旗を統括する中央委員会は、のほほんとしています。危機感がない共産党に怒りがわいてきます。
報道自粛要請を伝える赤旗記事に多少は期待していたのですが、1/10付け日刊紙B版は、二面に小さく載っているだけでした。当日の二面「主張」も含め派兵命令に関する記事がほとんどを占めましたが、この件はもっと大きく扱うべきだと思います。このニュースがどれくらい小さく、軽く扱われているかというと、トップページの「駐日チュニジア大使と不破議長が懇談」という記事の、写真の大きさにも満たないのですから。
赤旗がこき下ろしている一般紙は、日経を除いて一面の目に留まる所に大きくこの記事を取り上げていますよ。赤旗より問題意識を持っている証拠でしょう。もし、赤旗の締め切り時間に防衛庁長官の発言が間に合わなかったとしても、言い訳にはできないはずです。翌日の紙面でも何も触れないというのは、どういうことでしょうか。
もうひとつは、幕僚長の定例会見中止通告。扱いはもっと小さく、たったの110文字。面積を測ってみたら、三面カラーページの「参院選勝利へ候補者意気高く」の見出しの、『参院選勝利へ』の部分ほどです。これも赤旗が文句、批判ばかりしているマスメディアのほうが、対応が良かった。ニュースステーションは分かり易く取っつきやすい方法で、官房たちのいいかげんさと、国民に耳目を塞ぐ恐怖感を表現していました。
言論・報道・思想の自由がまさに奪われようとしているこの時に、赤旗の報道姿勢は問題があると、私は声をあげます。党大会よりも伝えるべきニュースがあるでしょう?130%の読者拡大と委員長は言うけれど、肝心の新聞がこれでは、読者は外に拡がっていくはずがないと、私は断言します。拡大、拡大の精神論で総選挙惨敗の総括や、客観的事実としての現在の党勢などを、よもや覆い隠さないでしょうね?
私なりの意思表示として、赤旗購読をやめることをかんがえています。