最近、共産党など野党各党のコメントに出てくる「国連主導で」という単語が妙に目に付く。しかしふと思う。
例えば北朝鮮の「核及び拉致問題」で国連決議で「核は段階的に放棄すると北朝鮮は宣言したんだから拉致問題は日・朝2国間で継続協議(つまり先送り)すること」なんて決議が出てしまったら共産党(及び社民党)はどういうスタンスを取るのだろうかと。もし野党が主張する「国連主導」で北朝鮮問題を解決しようとすればこんな感じの結論に落ち着く可能性が最も高い。
今までの共産党のスタンスからすると「核問題が前進したのだから拉致問題は誠実に粘り強く交渉しよう。今回の決議は評価できる」なんてことになるのだろうがそんな事で参院選をはじめとする選挙を乗り切れると本気で思っているのだろうか?
極めて高い可能性で蓮池事務局長をはじめとする「家族会」からの猛抗議にさらされ党員以外の国民を「敵にまわす」展開になると計算したうえでのコメントなのだろうか?
イラク問題でも言えるが「国連決議に従う」と言えば日本は無条件で従うべきなのだろうか? 日本側から「イラク復興策」を「提案」する姿勢が全く感じられずただ「受動的」に従うだけの印象がどうしてもぬぐえないと私は感じているのだ。
念の為に言っておくが私は小泉首相が無条件で自衛隊をアメリカの求めるままに派遣したことは「猛反対」であるし、とても独立国家とは思えない姿勢だと思っている。
しかし、共産党が主張するような「小泉首相は普通に海外派遣する布石をうつために(ここぞとばかりに)派遣した」という見方には全くくみしない。小泉首相は間違いなく「内心は渋々」派遣に踏み切ったと断言できる。誰が好き好んで選挙直前にあんな「大バクチ」なんかしたいものか!
もしサマワで自衛隊員が大勢死傷すれば参院選に暗雲が漂うし「新宿駅」あたりが(もしアルカーイダなどのテロ組織がテロを行うなら多国籍で乗降客が多くて都庁のある新宿が一番危ないと私は思っている)テロに遭えば「内閣総辞職モノ」である。極めて遺憾ながら小泉案が最も「現実的な最善手」なのが現実だ。赤旗は「フランスやドイツは派兵してない」などと大々的に報道しているが「韓国や豪州は日本同様渋々派兵に踏み切っている」現実を「わざと無視」している。もし日本(韓国や豪州も)が「国連常任理事国」だったらこんな一方的で選択の余地が無い道を歩まずにすんだのではないかと思わずにはいられない。現に常任理事国の中国など全然派兵してないし・・・
野党はステレオタイプで「国連主導」などと言わないで欲しい。もっともっと真剣に「国連の改革」「日本の国連常任理事国入り」に向けて総力を結集して欲しい。イラク派兵について世論は真っ二つに割れているがこれは決して小泉首相案が全面賛成されてない事を立証している。与党とガチンコ対決したいなら、そして日本の「アメリカ従属」から脱したいと真に思っているならもっともっと「国連」について具体的に主張しなければダメだ!
反対・反対・ただ反対、そして具体的対案はゼロ。こんな野党なら最早永田町から「退場」してもらいたい。
まあ私がここで言わなくてもこのままでは共産党は参院選で総崩れになるでしょうが・・・