編集部としてのコメントが2月21日付の丸楠夫さんの投稿と同時に掲載できなかったことをお詫びします。
そのうえで2月21日付の丸楠夫氏の質問にお答えします。「共産“党全体に対して”資本主義とその支配体制そのものへの対決姿勢を明確にするよう促しつづける、ということと同義と考えてよろしいのでしょうか」という点についてですが、そのように考えていただいてけっこうです。したがってまた、「また、『部分的批判』や『びほう策』に終始しないということは、当然、党指導部や『党の生命』である綱領・規約の左派的立場からの一新をも、求めていくものと判断してよろしいのでしょうか?」という質問についても、そう判断していただいてけっこうですとお答えしたいと思います。
ただ問題は、そうした根本的な批判を継続するのは当然であるが、それによって共産党全体が革命的再生を遂げることはないだろうとの現実判断をわれわれがすでに下していることにあります。そのような判断にもかかわらず、われわれが引き続き、党指導とその政策・綱領・規約・行動に対して根本的な批判を遂行し、その左翼的「一新」を突きつけるのは――トピックスで書いたように――「党全体の再生は不可能にしても、できるだけ党内に分岐と亀裂を作り出し、救える部分は最大限救い出」すためであり、あなたへの再三の回答の中でも提示したように、新しい変革の党を将来に展望しつつ、そのための左派的基盤を党内で維持発展させるためです。もちろん、そうした闘いは、共産党がまともな改良政党として機能する上でも必要な要素でもあります。
つまり、簡単にまとめると、われわれも丸楠夫さんも、当面は党内で同種の闘いを遂行しつづけるのですが、両者の違いは、われわれが、将来における新しい変革の党(それはおそらく、イタリアの共産主義再建党の場合のように、日本共産党の大きい一部分と党外の新旧左翼部分などとの連合として形成される可能性が高い)を形成するための準備の一環としてその闘いを遂行するのに対し、丸さんの立場はその点では不明確なことにあります。将来、共産党全体が革命的に再生され、それが将来の日本革命の主体となるという展望にもとづいて現在の闘争を遂行するのか、それともわれわれのように、新しい変革の党を展望し、その準備の一環として現在の闘争を遂行するのか、そこが曖昧なように思われるのです。もちろん、現時点ではまだ曖昧であってもいいと思います。われわれもまたこの点の将来展望に関してずっと悩んできたわけですから。
いずれにせよ、現在の闘争においては、われわれは確固とした共通の基盤に立っているわけですから、ともに協力してやっていけるし、協力していきたいと思っています。われわれがフォローできている問題はごくわずかであり、党内の状況もわれわれ『さざ波通信』メンバー自身が所属している諸支部やその周辺の様子を通じてしか把握していません。ぜひ丸楠夫さんには、われわれが十分論じていない諸問題に関して投稿論文をしてきてほしいし、また党内の様子について、紹介できる範囲でいいので、教えてほしいと思っています。そして、党改革のための知恵をお互いに絞っていきたいと切に願っています。