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消費税について、鎌倉太郎様へ

2004/2/8 アンクル・トム、60代以上、無職

 鎌倉さん、お久しぶりです。昨年の11月の下旬に私の年金問題に関する投稿にご賛同いただきまして、有難うございました。その折に、消費税に関して、質問を頂きました。そのご返事がすっかりと遅れてしまいました。申し訳ありません。
 まず、フランスの消費税率ですが、標準税率が19.66%です。しかし、次のような広範囲の割引税率があります。
5.5%
飲料水・飲料(アルコール飲料を除く)、食品(砂糖菓子、チョコレート、マーガリン、植物性油脂、キャビアを除く)、暖房用の木材、家畜用の飼料、農業用の肥料・ミネラル類、書籍、医薬品・医療器具・機器、公的住宅のための敷地、建設工事、補修工事、老人ホーム内のサービス・介護サービス、上下水道サービス、ゴミ回収サービス、電気、ガスの利用料、劇場、コンサート会場、サーカス、映画館、移動遊園地、動物園、美術館、史跡などの入場料(ただし、成人指定作品を扱う場合を除く)、公共交通機関、衛星放送・ケーブルテレビなどの受信料、弁護士・代訴人の費用
2.1%
演劇・音楽・舞踏・サーカスなどの初演(成人指定作品を除く)、家畜の販売、司法サービス、医療行為、一部の医薬品、日刊紙
(以上、フランス在住者のホームページから)
これでかなり逆進性が緩和されているようです。
 日本の消費税に関してですが、これまで不幸な歴史があったと思います。消費税を導入したのは、竹下内閣ですが、リクルート汚職まみれで、国民的人気は最低の部類でした。その後の宇野総理にはもっと酷いスキャンダルがありました。そのような中で行われた参議院選挙では、社会党が地すべり的に圧勝し、土井党首をして、「山が動いた」と言わしめました。それから、税率を3%から5%に引上げた橋本内閣も98年の参議院選で敗退して、総辞職しました。これらのことが、自民党には、大きなトラウマとなって、消費税に関して、あまり正面切った議論はできなくなってしまったようです。反対に、共産党の方には、逆トラウマとなって、消費税反対を叫んでいれば、票が増えるという考えを植え付けしまったようです。
 とにかく、社会保障費の給付が今後増大することは避けられませんから、誰かが負担しなければなりません。日本の税制全般を検討して、本当に、消費税に頼らなくていいのか。逆進性があるのなら、フランスのような割引税率という手もあるし、低所得者へ還元する方法もある。十分に検討すべきことがらと思っております。
 鎌倉さんの「キャピキャピタルゲイン免税」の投稿を興味深く読みました。国税庁の統計資料では、株式に対する配当課税は約1兆円のようです。これくらい減税で、株式市場が活性化すれば、結構なことです。資産家の金を貯金・国債からよりリスクの高い株式に向かわせる訳ですから、決して、金持ちへの優遇措置ではないでしょう。でも、共産党は絶対に政策にはしないと思いますよ。
 日本の年金、少なくとも国民年金はもう税方式にしなければ持たないでしょう。誰がその税を負担すべきなのか。現在の日本の税体系全般を考察して、その結論を得つつあります。共産党の政策と対比しつつ、年度内にはこのサイトに紹介したいと思っております。