6ヵ国協議について投稿したところ、また面白い質問が来たので知り得る限りですが書いて見ます。
まず「6ヵ国協議は北朝鮮も積極的に参加したいと表明している」との事ですが、仮にそうしなければ「攻撃するぞ」とか「経済制裁をするぞ」と巨大な国に凄まれ、脅されたらどの国でも嫌々ながらも参加します、国を守る為には仕方がないと判断すれば誰もイヤとはいえません、金正日もそう判断しただけです。
それが外交なんです、こんな事至極当たり前のことです、新聞に書いてあるとか、テレビが報道しているからそれが正しい、なんて思ったらこの世の中まともには生きていけません。
あのサダム・フセインだって戦争でやられる事を恐れて、必死になって国連の大量破壊兵器や、核施設の視察に嫌々応じたではないですか!外交はその道の専門家が必死でやっているます。
表向きは平静な顔しながら、机の下では猛烈な足のぶっつけ合いを行なっているのです。
この前も書いたと思うのですが、北朝鮮にとってアメリカも日本もロシアも敵です。韓国も中国もイザと言う時は国益を盾に、敵になる事は目に見えています、味方では決してありません、6ヵ国協議は平等なものでは全くありません、徹底した不平等会議そのものです。
もう少し国際情勢をよく見て、よく考え、そして労働者として的確な判断をしてほしいと思います。
それと中国の事ですが、環境破壊についてはよくテレビや書籍でも特集されます、私が書いた国土の35%が砂漠化していると言うのは「週刊金曜日」の特集で、目が痛くなるような写真付きで報告されています。破壊の進行はここ20年で年々テンポが早くなっているそうです、勿論人口増も原因の一つでしょうが近年のバブル的な経済発展が最大の原因だそうです、一度「金曜日」の3月5日号を参照して下さい。
ともかくこの前、NHKのニュースでさえ「中国のバブルは日本よりもっと凄い」と言って心配するくらいなんですからー。
次に本題に入ります。
先週、元同僚の過労死問題で、ある電機大手の労働組合本部に行って事実の確認と、相談を持ちかけました。
相手は内外あわせると5万人を越える大単産の書記長です、ご存知と思いますが職場、特に工場では3月の派遣法改悪・施行によって製造現場でも派遣労働者導入がOKとなりました。
一部の新聞でも載せられていますが、派遣や請負など不安定雇用の不定形労働者は、それこそモーレッな右肩上がりで増えています。
彼はこう言ったのです。
「今、日本のメーカーは外に出るか、内で労働者を外部委託するかの厳しいせめぎ合いをやっている、どのメーカーでも厳しい選択に曝されている」
だが「外部人員は労働組合には籍がないので面倒は見ない、しかし何かクレーム等問題があれば困るので対処する体制を今年から作り出しつつある」と、そうなんです。
1995年に日経連が打ち出した、常用の管理職などエリート的社員が一割程度で、後は有期の専門職的仕事をこなす労働者、残りは派遣や請負といった低賃金で何時でも首が切れる不安定労働者という「これからの望ましい日本型雇用形態」は既に現実のものとして実行されているのです。
言い換えれば、国内の工場でも正社員は1割か数パーセントに抑え、あとは時間給800円や900円で年収200万円に満たない不定形の労働者をこき使って、ガバガバ儲けていく、しかも本来は働く仲間の組織である労働組合は、助け合うどころかそのことに一切タッチしないという事なんです。
国外の労働者にもその思想は徹底されています、資本は儲ける為にこそ、中国やインドネシアなどに出て行くんです。
かつて国外に出た場合は、国内で作るより8倍の利益があったそうです、これは完全な搾取ですが基本的には現在も続いています。
日本企業はぼろ儲けのために、そして欧米資本との生き残りをかけて海外進出するのです。中国共産党に多少の管理料的なリベートを払っても儲かる、そしてこれは同時に国内でのリストラ、首切り、賃下げと連動しています。
私たちは資本家やそして企業の事など、心配する必要は一切ありません、私たちは民族抑圧国の労働者階級として、搾取され使い捨てられていく中国などの、外国の労働者のことに思いを寄せ、そして同じ働く労働者として連帯し、助け合っていく事こそが必要なのです。
それこそインターナショナルリズムであり、マルクスの言う「万国の労働者団結せよ」そのものなのです。
この視点を抜きにいくら労働問題を討論しても、得るものなにもありません。
せいぜいお互いを舐めあうか、無益な論争を繰り返すだけです。
是非労働者の団結とは何なのか、インターナショナルリズムとは何なのかをよく考えて下さい。
目の前に迫った3月20日は日本の労働者階級人民の国際連帯が、真実のものか、否かが試される闘いの日ではありませんか!共に決起しましょう!