残念なニュースが入ってきました。統一候補擁立で注目されていた、参院・沖縄選挙区で、候補者の社大党副委員長の糸数慶子氏を共産党は推薦せず、協議から撤退することを決めました(3/27琉球新報の報道より)。
社大党は共産党に説得を試みていますが、共産党との溝は深く、28日付けの新聞にはおそらく独自候補擁立の発表がなされているものと思われます。
理由は糸数氏が共産よりも、民主・社民との協議に重きをおいたこと、当選後の所属会派を民主にすることを決めたこと、(共産は当選後は無所属でと強く望んでいた)民主が二大政党制と改憲を標榜する政党であること、政策合意から安保破棄がなくなった、などなど。
私は次の参院選での共産党の候補者擁立の態度から、党がどれくらい憲法を守ろうとしているかの真意が見えると思っていました。議員の構成比ではごくごく少数派の護憲勢力。護憲の旗を揚げる候補者に、大同団結しなければいけない状況の中で、小異にこだわる党の姿勢からは県民・国民をないがしろにし、党のメンツ・組織内部のごく一部にしか通じない理屈を固守しようとしているようにしか見えません。
確かに民主党はベストな政党ではありません。しかし沖縄県レベルでは、地域特性を考慮して、護憲候補者を認めています。
そして糸数氏擁立にあたって、社大、社民、民主が合意した内容がなにより重要だと思うのです。この基本政策を読む限り、共産党の協議離脱と、憲法を守りたいの一心で行動している民衆を独自候補の擁立で分断させる愚は、崖っぷちの憲法を谷底へ突き落とすのに力を貸すようなものだと私は思います。
基本政策は(1)憲法九条を守り、憲法改悪反対
(2)イラク自衛隊派兵反対
(3)教育基本法改悪反対
(4)米国追従型の安全保障ではなく、多国間の平和共存的な安全保障と国連中心の平和外交
(5)小泉改革反対
(6)基地の県内移設・新基地建設反対
(7)在沖海兵隊の早期撤退
(8)地位協定の抜本的改定
(9)環境保全策の推進
(10)地場産業進展による経済自立と雇用創出
…以上10項目
選挙区選挙では、野党が束になってかかっても、自公候補を破るのは難しいと思われます。私としては、これらの基本政策が民主党の都合で反故にされないよう監視役として、共産党も中に入ってほしいと願います。そうした方が党の株も上がり、比例票の上積みにもつながるように思うのですが…
なお、キリスト者ネットのHPを見ていましたら、「参議院選でイラク派兵に反対し憲法を生かす共同候補擁立を 3・29集会」という催しが予定されていることを知りました。18時から、なかのZEROホールです。「憲法は共産党が護ってくれる」という夢想的な甘い考えは捨てて、自分の頭で憲法を護るための最良の方策を見つけたく、この集会に参加することを考えています。