今日朝刊を見ていると、ある地方紙が新聞の半分を使って「日本有事シミュレーショ
ン」関連7法案閣議決定との特集をしている。
「大規模テロが発生」、「戦争反対抗議の数人逮捕」、「土地の強制収用も」、「海
事が停船を強制」、「港も立ち入り制限」オドロオドロシイ言葉が大きく並べられて
いる。
書いた記者が若いのか、それとも意図的に書かれたのか何もわからないが見事に「客
観的」に、そして(報道の)「中立性」に重きを置いて書かれている。
解説図が載せられ、兵隊さんが武器をもつ写真入りだから、寝ぼけ眼の人など見る人
によっては、現実のものとして目に映るかもしれない。
あの狼少年かアメリカかどこかの「火星人騒動」が起きてもおかしくない記事ではあ
る。
この新聞は2月の始め、自衛隊本隊が出発する前、これも市民グループの反戦デモ写
真を大きく載せながら「反対一枚岩遠く」、「幅きかす国際貢献論」「市民運動の動
き鈍く」等と書きなぐった。
完全に世論操作を意図した挑発的な記事である。
今回のシミュレーション特集には記者の署名がないが、まだ閣議決定したばかりのも
のを、客観的にさも中立でございます的に、マスメディアとしての主体的視点抜きで
書いたら、それがどんな結果をもたらすのか全く考えもしないのだ。
こんな事、戦前のマスコミ新聞やラジオが戦争遂行にどんな役割を果したか一顧すれ
ばわかることである。
時には様々私たちに取材・協力してくれる、地元では貴重な新聞社なのだが、思わず
虫唾が走りそら恐ろしさを感じてしまった。
本社への抗議と取材記者へのオルグを決意した次第である。