さざ波は今
さざ波は今 どこに向って いるのだろうか
もと共産党
もと社会党
もと自民党 の人もいるかもしれないが
これら多くの 様々な人が 今 さざ波を
どこか遠くに 持ち去ろうとしているのかもしれない
時として さざ波が ふうっと 消えることがある
確かに あった さざ波が
突如 見えなくなることがある
さざ波が 大波に 洪水となって
この世を 一挙に 変えることを
この おどろおどろしい 戦争への流れを
ことごとく 粉砕することを 願っていた
さざ波に集う 意思と力 が
限りなく大きく 強固となって
戦乱の下で 慄く子らに 民衆に
平和への 水先案内人となってくれることを 願っていた
そのための 60億分の一となって
地球人として
確たる一日一日を 生きてありたいと思っていた
否 思い続けたい 今日この頃である
さざ波を 今 この両の目で
しっかりと みつめていこう
一寸でも 眼を 離した隙に
どっか 遠くの
はるか 地球の彼方に
飛んでいくような 気がするときがある
人間としての息吹
人間としての語らい
人間としてのいとなみ
を闘う人々の声が 笑いが 怒りが
めっきり 少なくなった さざ波で
否 大きく 眼を凝らしてみれば
しっかりと 根は はりつき
太く たくましい 芽は
確かに 息づいている
5年前 先輩たちが 必死の思いで 撒いた 種は
いかなる暴風雨にもめげず 旱魃にも 怒涛の嵐にもへこ たれず 地下太く 着々
とその根は勢いづいている
春は目前
世界は 暗黒に 血塗られた 戦さが続いているが
この 日本の地から 軍隊が出兵しているという今
今こそ さざ波の根は深く広く 限りなく
そして その芽は まさに 怒りのために
多喜二の御霊よ
よみがえれ!
今こそ あなたの出番
永い永い眠りから 今こそ 目覚め!
人間の尊厳を 思い起こさせよ!
地球上すべての人々の 魂を
揺さぶり 起こしてほしい